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岡田彰布監督が不機嫌に「いらんこと言うたらアカン」アレはオリックス時代に始まった…「“Vやねん”事件も」阪神ファンのトラウマ“まさかの失速”4選
text by
近藤正高Masataka Kondo
photograph bySankei Shimbun
posted2023/11/04 17:40
2010~12年シーズン、オリックスの指揮を執った岡田彰布監督
《13年前、最後に大逆転を食らった身として、追われるチームはかなりの重圧を感じている。ヤクルトはそんな心理状態だと思うし、そこをタイガースは突かねばならなかった。1点がそれ以上の重みになる。ここまで来れば、出し惜しみはNGよ。チーム力をすべてぶつけるのみ。総力戦でいくべきところで、それができなかった。悔いの残る引き分け……。オレはそれしか考えられない》
同時期にはパ・リーグでロッテにマジックが点灯するも、オリックスも負けないでいけばまだ優勝の目があった(実際、優勝したのはオリックスだった)。ヤクルトと同じく追われる立場のロッテに対し、岡田は、《13年前、オレもキリキリと胃を痛めながら、こんな状況を戦った。なんか、それを思い出すよ》との一文でコラムを締めた。
その13年前の2008年、阪神の監督(第1期)5年目だった岡田は、開幕から首位を独走しながら、終盤には巨人に猛追されたあげく優勝をさらわれ、追われる身のつらさをいやというほど味わった。おそらく、そのときのプレッシャーは、2021年のヤクルトやロッテの比ではなかったはずである。
<2回目《2008年編》へ続く>