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空手の世界王者、ポスト堀江の最有力、新・笑わない男も誕生? ラグビーW杯を前にブレイクした“投資”してほしい6人とは? 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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posted2023/05/03 11:03

空手の世界王者、ポスト堀江の最有力、新・笑わない男も誕生? ラグビーW杯を前にブレイクした“投資”してほしい6人とは?<Number Web> photograph by JRLO

今季16トライをあげる活躍でインパクトを残した木田晴斗(24歳)。格闘技で培った負けん気の強さも魅力

長田智希(おさだ・ともき)
1999年11月25日生まれ(23歳)179cm90kg
埼玉パナソニックワイルドナイツ/CTB、WTB

 木田と新人賞を争うもうひとりの有力候補がワイルドナイツの長田だ。木田が「剛」なら長田は「柔」。第5節のリコーブラックラムズ東京戦でCTB(12番)で先発し、リーグワンデビューを飾ると、13番、14番、また13番、12番へとポジションを移りながらどんな役目もそつなくこなしてフル稼働。どの場所でも果敢に前に出ながらボールを活かし、動かすスキルの高さは新人とは思えない。

 光るのはゲームの流れを読む力。突破した味方をサポートしてオフロードをもらい、相手パスをカットし、こぼれ球を拾う。第10節からの7試合では7トライを量産した。

「まずはチームに求められるポジションで役目を果たすことが一番です。12番なら接点で身体をあてる。13番は外でチャンスメークするイメージ。自分がやりたいのは13番です」 

 東海大仰星高3年ではCTB(13番)、主将として全国制覇。早大では1年からWTB(14番)でレギュラー、2年時はCTB(13番)で大学選手権優勝に貢献、主将を務めた大学4年時はCTB(12番)。栄光を掴んでいるのは確かに「13」で出たシーズンだ。ただしワイルドナイツの13番、そして日本代表の13番もディラン・ライリーという大きな壁が立ち塞がる。

「そんなにタックルして大丈夫?」

ジョーンズ リチャード剛(じょーんず・りちゃーど・ごう)
1999年5月4日生まれ(23歳)177cm93kg
静岡ブルーレヴズ/FL

 リーグワン新人賞もうひとりの候補と目されるのが、静岡ブルーレヴズのFLジョーンズ リチャード剛だ。

 その武器は休むことを知らない連続タックル。本人は「本能のままに行っています」と控えめに話すが、その激しさはチームメートが「そんなにタックルして大丈夫か? ケガするなよ、長生きしろよ」と声をかけるほど。もっとも、ブルーレヴズFWの大黒柱・大戸裕矢(LO)は「リチャは相手が当たってくる前に自分の間合いでタックルに入っているんです」と舌を巻く。

 京都府生まれ、英国(ウェールズ)人の父と日本人の母を持ち、伏見工から東海大に進学し、4年時には主将を務めた。ブルーレヴズに昨春加入すると4月にデビュー。そして本格的なルーキーイヤーとなった今季は第4節のブラックラムズ戦で初先発すると以後、背番号7を離さず、先頭に立ってタックルし続けた。リーグワン最強タックラーの称号を獲得すれば、それは日本代表へのパスポートとなるに違いない。

【次ページ】 レジェンドを連想させる東北少年

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木田晴斗
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埼玉パナソニックワイルドナイツ
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