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空手の世界王者、ポスト堀江の最有力、新・笑わない男も誕生? ラグビーW杯を前にブレイクした“投資”してほしい6人とは?

posted2023/05/03 11:03

 
空手の世界王者、ポスト堀江の最有力、新・笑わない男も誕生? ラグビーW杯を前にブレイクした“投資”してほしい6人とは?<Number Web> photograph by JRLO

今季16トライをあげる活躍でインパクトを残した木田晴斗(24歳)。格闘技で培った負けん気の強さも魅力

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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 ラグビーリーグワンのレギュラーシーズンが終了した。

 ここからは、プレーオフと入替戦が行われ、それが終われば日本代表が始動する。7月にはオールブラックスXV(ニュージーランド代表オールブラックスの予備軍)の来日シリーズ、パシフィックネーションズの3試合があり、9月のW杯へと進んでいく。ラグビーのカレンダーはここからあっという間に加速するのだ。

 そういう意味で、リーグワンのレギュラーシーズンが終わり、プレーオフ準決勝が行われるまでのこの3週間の空白は、嵐の前の静けさというか、最後の休憩期間というか、ラグビーファンにとっては何ともそわそわする時期だと思う。

 ほんの1週間前までは毎週末ディビジョン1の12チームだけでなくD2、D3も含めた23チームが試合をしていた。ラグビーファンには特定チーム「だけ」応援するのではなく日本ラグビー全体を応援する傾向がある。リーグワンで活躍した選手たちが日本代表に入って世界にはばたくことを期待するファンは多い。ましてや今年はワールドカップイヤーである。「活躍した選手が世界へ飛び出して欲しい!」と願うファンの気持ちは例年以上にアツいはずだ。

 そこで、今季のリーグワンで輝き、これからの日本代表を担うに違いないと期待してしまう新星たちをピックアップしてみたい。

「ケンキに似てる」小4で空手の世界王者

木田晴斗(きだ・はると)
1999年4月9日生まれ(24歳)176cm90kg
クボタスピアーズ船橋・東京ベイ/WTB

 今季のリーグワン新人賞候補の最有力候補である。強靱な足腰と体幹の強さが生み出すステップと猛加速で開幕からトライを量産。開幕戦の東京サントリーサンゴリアス戦で2トライをあげたのを皮切りに、4試合連続で6トライをあげた。その後は2試合を欠場したが、先発に戻るや3試合で5トライ。最終的には16をあげ、尾崎晟也(サンゴリアス)の18には及ばなかったが、トライ王争いに食い込んだ。 

 関西大倉高から立命館大を経て昨春にスピアーズに入団すると、リーグワン4試合に出場して早くも2トライをあげていた。強靱なステップの秘訣は「格闘技の経験が生きている」と本人。小学1年から極真空手に打ち込み、小学4年で世界チャンピオンに輝いた。

「格闘技では片足で体重を支えながらキックを蹴ったり、体勢を崩しながらでも蹴りなどの技を出さなきゃいけない。自然と体幹が鍛えられたと思います」

 もちろん、格闘技の経験はメンタルな意味でもラグビーにつながっている。すなわち闘争心。木田の何よりの魅力は「トライを取ってやるぞ!」とトライラインに突き進む迫力だ。元日本代表のレメキ ロマノラヴァ(NECグリーンロケッツ東葛)は第15節で対戦した際に「キダはケンキ(福岡堅樹)に似ているね。足が速いし身体が強い」とその実力を称えた(そのあと「まだオレの方が上だけどね」と付け加えたが)。

【次ページ】 新人離れしたスキルを持つエリート

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