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〈J2降格危機〉「ガンバらしさ=遠藤保仁らしさ」はアップデートされたのか 有能な片野坂監督“解任劇の本質”、変えるべきもの
text by
下薗昌記Masaki Shimozono
photograph byTakuya Sugiyama
posted2022/08/26 06:00
片野坂監督の解任から、ガンバ大阪が教訓とすべきことは?
松田監督の後任探しをフロントは進めていくという
松田浩監督を新たに迎え、J1残留に向けて背水の陣を敷いたガンバ大阪は、就任初戦となった8月20日のサンフレッチェ広島戦は2対5で痛恨の逆転負け。10年ぶり2度目のJ2リーグ降格は、リアルな危機として迫りつつあるが、当面今季限りの契約となる松田監督の後任探しをフロントは進めていくという。
「これからガンバは、皆さんが求める攻撃的なサッカー、主導権を取るサッカーというのは当然目指さないといけないと思っています」と和田取締役は言い切ったが、その道のりは前途多難である。
現役の日本代表の肩書きを持つ選手は不在で、常に逸材を輩出し続けて来たアカデミーも、近年は好素材の獲得合戦が激化していることもあり、やや小粒になりつつあるのが現実だ。
常勝軍団だった時代の記憶が染み付いたエンブレムを変え、マスコットも新たにしたガンバ大阪だが、次に変えるべきは今の時代に応じた「ガンバらしさ」の定義である。
そして、フロントがかつての「ガンバらしさ」にこだわるのならば、長期的な視点と指揮官と選手を選ぶ側へのテコ入れも不可欠だ。
ローマのみならず、攻撃的サッカーも一日にして成らず、なのである。
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