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「1年では終えたくないなぁ」女子バスケ町田瑠唯(29)が振り返る米初挑戦…成長の理由は“簡単に満足しない”メンタル? 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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posted2022/08/03 11:04

「1年では終えたくないなぁ」女子バスケ町田瑠唯(29)が振り返る米初挑戦…成長の理由は“簡単に満足しない”メンタル?<Number Web> photograph by Getty Images

WNBAプレイオフ進出を決め、ワシントン・ミスティックスでの3カ月を振り返った町田瑠唯(29歳)

「もちろん、そうやって言われたことは素直にすごく嬉しいです。チームメイトが(自分に)わかるようにコミュニケ—ション取ってくれるっていうのも嬉しいなって思います。ただ、それが当たり前になるように……毎回(試合ごとに)波があって、いいときによかったよって言われるんじゃなくて、よかったプレーを継続してできるように。またそのひとつ上のレベルに上がれるようにやっていけたらいいかなって思います」

 取材ではいつも言葉を選んで話す。言葉を探しながら、沈黙してしまうこともよくある。言いたいことがないのではなく、それだけ真摯に伝えようとしているのだ。

「WNBAライフを楽しんでいますか?」と聞くと、「楽しんでいる……? んー、充実はしていると思います」との答えが返ってきた。慣れない世界でうまくいかないことに直面し、そこに向かってきた日々は、楽しむというよりは、充実という言葉のほうがしっくりくるようだ。

 WNBAはWリーグより試合数も多く、次から次へと試合が押し寄せてくる。それだけに、開幕からの3カ月も、あっという間のことのように感じるという。

「あっという間ですね。悩んでいる暇もないぐらい、次々に試合があるので。ここまで早く終わりすぎて、なんか、もう寂しくなっています」

 そう言うと、またコロコロと笑った。

「ルイが来てよかった」と思われる選手に

「日本では(週末に)2試合あって、試合がだめでも(次の試合まで)1週間あるじゃないですか。ちゃんと休みがあって、リラックスできる時間があって、頭を整理できて、できなかった課題の練習もできて。そういう時間が日本ではある。こっちでは試合やって、移動だけで練習もなく、次また試合ということもある。自分は練習を大事にしていて、自分がもやもやしたときにグワって練習できないっていう難しさっていうのはあります。(次の試合に向けて)コンディションだけでなく、メンタルの面でも切り替えたり、整えるのが難しいなっていうのは感じます」

 それでも、どれだけ苦労していても、WNBAという新しい世界に飛び込んだことは、人生においてかけがえのない経験だったと振り返る。

「自分の中での世界が広がった。ここに来なかったら絶対に経験できないこともたくさんあるし、本当に来てよかった。最後、いい形で終わりたいですし、チームメイト、スタッフ、ミスティックス側の人たちにも『ルイが来てよかった』って思われるような選手になれるように、やりたいなとは思っています」

【次ページ】 1年契約を終了「またWNBAに戻ってきたい」

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