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「なぜSKE48がプロレスラーに?」東京女子・荒井優希23歳の覚悟「リングではアイドルだと思わなくていいです!」特別フォト&インタビュー 

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2021/10/08 11:02

「なぜSKE48がプロレスラーに?」東京女子・荒井優希23歳の覚悟「リングではアイドルだと思わなくていいです!」特別フォト&インタビュー<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

SKE48に所属しながら、東京女子プロレスにてプロレスラーとしても活躍中の荒井優希

――後悔するのは嫌だけど、すごく前向きだったわけではない、と。

荒井 でも、練習に参加させてもらうようになって、東京女子プロレスの先輩方の全力さや熱さを感じて、「もっと頑張らなきゃダメだ」って思うようになったんです。あと、結構負けず嫌いな性格なので、できない自分に納得がいかなくなったんですよ。SKE48でもダンスは普通にできたし、振り付けの覚えも遅くなかったんですけど、プロレスでは自分が一番できないっていう状態で、それが本当に悔しかったんです。

――これまで“できる子”だっただけに、“できない子”である自分に納得いかなかったわけですね。

荒井 あと自分が一番できない新人なのに、先輩たちと比べて練習時間が不足しているのも嫌だったんですよ。だから練習の回数も増やしてもらって。少しずつできるようになってくると、今度はどんどん楽しくなってきましたね。今は「もっとやりたい! もっとやりたい!」って感じで、自分の練習時間が終わっても残って次の練習にも出たりするくらい、めちゃくちゃ楽しんでやってます。

「東京女子の先輩方に挨拶するのは緊張した」

――プロレスにすごく前向きになったことで、試合数も増えてますよね?

荒井 練習時間が限られている中で、どうしたらもっとうまくなれるんだろうって思っていたとき、「試合に出たら慣れるよ」って先輩から言われることが多かったので、「じゃあ、出るしかない!」ってなりましたね。

――アイドル活動と両立するのにスケジューリングはどうやりくりされてるんですか?

荒井 そこはスタッフさんにうまくやっていただいてます(笑)。SKE48の仕事はもう慣れているので、イチから練習するようなことも緊張することもないので、気持ち的にはプロレスの方に持っていかれてますね。こんなに課題が山積みな状況ってこれまでなかったので、今は先輩たちにいろいろ教えていただきながら、そんな環境を楽しんでます。

――今はすっかり「東京女子プロレスの一員」という感じの荒井選手ですけど、当初は立場も違うし練習頻度なども違うので、他の選手たちとの距離もあったんじゃないですか?

荒井 デビュー前、私は先輩たちとは別のメニューを組んでもらっていたので、練習を見ていただいた山下(実優)さん以外、お会いしたことがなかったんですよ。それでデビューの1カ月前に後楽園ホールのリング上から挨拶させていただいたんですけど、ファンの方の前で挨拶することよりも、楽屋で先輩方に挨拶するときのほうがめっちゃ緊張したんです。

【次ページ】 「プロレスで嫌な気持ちになったことは一度もない」

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