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【独占取材】坂本花織21歳、紀平梨花18歳の振付師ブノワ・リショー「大技を大人の身体で学ぶ」…“15歳”に対抗するために
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田村明子Akiko Tamura
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posted2021/04/28 17:01
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4月に行われた国別対抗戦での坂本(左)と紀平
「私は、採点ではなく年齢の問題だと思っています。女子の場合、22歳と15歳の選手では、違う身体で戦っているわけです。それが悪いというのではありませんが、これまで私たちは、驚くような能力のある15歳が、18歳ではもう跳べなくなるという例を繰り返し見てきました」
過去2回のオリンピックで、世界はまさにそれを目撃してきた。
「スポーツがより高い技術へとプッシュされていくのは普通のことで、男子やペア、アイスダンスでは問題がありません。でも現在の女子は、ジュニアからシニアに上がったシーズンの15歳という年齢が、一番オリンピックで優勝するチャンスがあるというのが現実です。体形の変化が激しい女子の場合、子供のうちに習得しなかった大技を、大人の身体になってから学ぶことは楽ではない。けれど、不可能ではありません。3アクセルや4回転を跳べる大人の選手をどうやって育てるかということが、これからの課題になってくるでしょう」
来季もまさに4回転を跳ぶジュニアたちが15歳に到達し、シニアに上がって来る。オリンピックに向けてどのような展開になるのか、目が離せない。
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