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六大学野球で絶対的レギュラーではなかったのに…社会人野球で急成長中の野手“ドラフト注目の2人”
posted2021/03/24 17:03
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph by
Sankei Shimbun
雨で1日スタートが延びたが、今月9日、社会人野球「東京大会」(通称「スポニチ大会」)で今年のアマチュア球界が幕を開けた。
社会人野球の頂点は、「都市対抗制覇」。そこを目指して、正式にはまだ入社前のルーキーたちも、その「実戦力」を見極めようと数多く起用され、学生時代の“彼ら”がどう変化していくのか、その意味でも、とても興味深い大会となる。
残念ながら、今年のスポニチ大会は「無観客」だった。春のシーズンの立ち上げに、キラリと光った選手たちの様子を、極力「読む映像」になるように願いながら、懸命にお伝えしたい。
ドラフトイヤー「一番見たかった野手2人」
神宮球場と、羽田空港に近い大田スタジアム、それに埼玉・岩槻川通球場で分散開催のリーグ戦形式だから、どこへ行って誰を見る? さんざん迷うところなのだが、この日「神宮」を選んだのは、野手で一番見たい2人が、第1試合に出場するからだ。
大方の報道関係者やプロ野球スカウトたちは、おそらく「大田」を選んだはずだ。
昨年11月の都市対抗で、ルーキー投手ながら150キロ台連発の快投をやってのけた廣畑敦也投手(23歳・177cm77kg・右投右打・帝京大)の三菱自動車倉敷オーシャンズが、第1試合に出場するからだ。
神宮のほうは予想通り、ネット裏は閑散として、「無観客」の寂しさもひとしおだったが、グラウンドではアマチュア球界幕開けの熱戦が行われた。
「見たかった2人」とは、明治安田生命・高瀬雄大遊撃手(24歳・180cm76kg・右投左打・明治大学)と、日本新薬・舩曳海中堅手(23歳・183cm78kg・右投左打・法政大学)。
高瀬は今季で社会人3年目、舩曳は2年目のドラフトイヤーにあたる。ともに、チームのリードオフマンとしてフル出場した。