欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
過去にペップも「2度目だ!」と激怒…プレミア「VAR損得ランキング」 一番の被害者はどこ?
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byGetty Images
posted2021/01/26 17:01
VARで中断中、スタジアムの大型画面を見つめるエバートンとレスターの面々。さて、プレミア前半戦で一番損しているのはどこ?
最も印象的なのは第3節のマンチェスター・U戦。2-2で主審が一旦試合終了のホイッスルを吹いた後に、ラストプレーでニール・モパイにハンドがあったことがVARチェックで明らかになり、ユナイテッドにPKが与えられた(その後PKを決められ2-3の敗戦)。
モパイのハンド自体は正しい判定といえたが、一度1ポイントを手にしていただけに、ブライトンにとっては非常に残酷な結末だった。
ちなみにブライトン、19-20シーズンでは全20クラブで最も得をしているクラブでもあるのだが(有利10回/不利2回)。
リバプールもマンCも“損している”
今季、ここまで最も損しているのはリバプールということだが、VARは「王者」に手厳しいのかもしれない。導入初年度の昨季、VARに一番翻弄されたのは前年度チャンピオンのマンチェスター・Cだった。
VARによって覆された判定の総数は109回だった19-20シーズン、シティはウェストハムと並んで最多の16回判定を覆されている。損得の差し引きゼロだったシティだが、大事な場面ではVARの恩恵を受けることができなかった。代表的なのは第2節のトッテナム戦だろう。
2-2で迎えた後半ATにガブリエル・ジェズスが値千金の決勝弾を決めたものの、VARチェックで直前にアイメリック・ラポルトのハンドがあったとして取り消しになった。
実は18-19シーズンのCL準々決勝トッテナム戦でも、ラヒム・スターリングの決勝ゴールをVARで取り消され、アウェーゴール差で敗退した過去がある。ジョゼップ・グアルディオラは「デジャブだ」と厳しいコメントを残し、ジェズスは試合後審判に対して、こう不満をぶちまけた。
「Second time! Second time! VAR is s**t! (2回目だ! 2回目だぞ! VARなんてクソだ!)」
2回目と言えば、“あのリバプール戦”も
シティの「2回目」といえば、アウェーでのリバプール戦も忘れてはならない。