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過去にペップも「2度目だ!」と激怒…プレミア「VAR損得ランキング」 一番の被害者はどこ?
text by
三重野翔大Shodai Mieno
photograph byGetty Images
posted2021/01/26 17:01
VARで中断中、スタジアムの大型画面を見つめるエバートンとレスターの面々。さて、プレミア前半戦で一番損しているのはどこ?
マージーサイドで明暗が分かれる結果に
シェフィールド・Uと並んで一番得をしているクラブはエバートン、逆に一番損しているクラブはリバプールと、マージーサイドの2クラブで明暗が分かれる結果になった。
実際のダービーでも、VARが試合の主役になったことは記憶に新しい。
ヘンダーソンが決勝ゴールを決めたものの、VARでアシストのサディオ・マネがオフサイドと判断され取り消しに。(プレーできる部位ではない)右ひじがわずかに最終ラインを超えているかどうかというもので、かなり際どい判定だった。
ファンダイク負傷時にはVARが介入せず
VARが介入しないことによる被害もあった。6分、ジョーダン・ピックフォードのタックルでビルヒル・ファンダイクが負傷。退場も妥当だったが、直前にファンダイクのオフサイドがあったことでその後のプレーはなかったことになっている。
オフサイドの有無にかかわらず、悪質なプレーには相応の判定を下すべきだ。VARではオフサイドに加えタックルのシーンも流れていたが、主審のマイケル・オリバーが映像を見ることも、レッドカードに手をかけることもなかった。
のちに本人は「異なる処分を科してリスタートすべきだった」と判定の誤りを認めているが、結果的に前十字靭帯の負傷で守備の要をシーズンの大部分で失っているだけに、ピックフォードがお咎めなしというのはリバプールにとって納得のいくものではなかっただろう。
そのリバプールを上回る計14回、VARによって判定を覆されているのがブライトンだ。良くも悪くもVARに一番影響を受けているチームといえる。