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現役で“SRS校長”佐藤琢磨43歳が語った「自分がステアリングを置くとき」と角田裕毅に教えたいこと
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尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2021/01/22 06:00
![現役で“SRS校長”佐藤琢磨43歳が語った「自分がステアリングを置くとき」と角田裕毅に教えたいこと<Number Web> photograph by Getty Images](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/3/b/700/img_3b871e03b5cea234d3fd02c3701b811d151523.jpg)
昨年8月、2度目のインディ500制覇の偉業を遂げた琢磨校長。自身の夢を繋いだSRS-Fから角田裕毅がF1参戦を果たす
「失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」
そのSRSの卒業生から、今年琢磨に続いて2人目のF1ドライバーが誕生する。角田裕毅だ。
「角田選手のことは、アメリカとヨーロッパで離れていますが当然毎回応援していましたし、F2のレースも見ていました。ホンダの次世代を代表するドライバーとして、素晴らしい選手だと思っています。角田選手とは個人的に連絡を取る術はありますから、おそらく色々なことを聞いてくると思います。自分には失敗の経験談がたくさんあるので、そのとき自分と同じ失敗はしないように……と伝えたいと思います」(琢磨)
21年はホンダにとってF1に参戦する最後のシーズンとなる。しかしホンダが日本のモータースポーツ活動の発展のために行ってきたのは、クルマやエンジンを製造してレースに参加することだけではない。サーキットを建設して、日本にモータースポーツを根付かせ、そこで走るドライバーたちも育成してきた。
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ホンダの創業者である本田宗一郎は、かつてこう言っていた。
「チャレンジして失敗を恐れるよりも、何もしないことを恐れろ」
この言葉はホンダのスタッフたちに語り継がれ、SRSの卒業生たちの胸にも大切にしまわれている。今年44歳を迎える琢磨はいまも挑戦している。F1最終年となるホンダのスタッフにも、今年20歳でF1にデビューする角田にも、失敗を恐れずチャレンジしてもらいたい。
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