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青学アンカーは“隠れ主役”、駒大エースが3区で勝負…箱根駅伝《四強》の区間配置を予想してみた
posted2020/12/24 17:03
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
JIJI PRESS/Yuki Suenaga
箱根駅伝の区間エントリーが29日にいよいよ発表される。
各大学の区間配置がどうなるのか、あれこれ考えるのはこの時期ならでは楽しみだ。すでに、SNS上でも「どうなる?」と、けっこうな賑わいを見せている。
各大学の監督は、エントリーメンバー16名の発表時には、どこに誰を置くのか、ほぼ決めているだろうが、これからまだ故障者が出る可能性があるし、調子が上がらない選手もいると思われる。当日変更まで、いろいろと考えを巡らせることになるだろう。
高速駅伝、往路激戦等々いろいろな予測が立てられている今回の箱根駅伝だが、コース区間の適性、今季のタイム、自分の置きたい選手等々を考えて、極私的に大学四強の区間配置を予想する。
総合優勝2連覇を狙う青学大は?
往路:1区 吉田圭太(4年)、2区 佐藤一世(1年)、3区 中村唯翔(2年)、4区 神林勇太(4年)、5区 脇田幸太朗(2年)
復路:6区 高橋勇輝(3年)、7区 岩見秀哉(4年)、8区 飯田貴之(3年)、9区 新号建志(4年)、10区 竹石尚人(4年)
原晋監督の「青学ドラマ」は、今季もワクワク感が止まらない。
総合優勝の実現に大きな影響を与えそうなのが1区の吉田と2区の佐藤の走り。吉田は、出遅れが許されない1区で、全日本の悔しさを晴らす快走ができるか。佐藤は昨季の岸本大紀(2年)のような爆発的な走りが難しいとしても、留学生やエースが集う区間でどこまで食い下がれるか。昨季は4区の吉田祐也の走りが勝利に大きく貢献したのは間違いないが、2区の岸本の奮闘が非常に効いており、優勝の流れを作ったと言える。佐藤なら戦えそうだが、果たして……。
5区は、飯田ではなく、脇田にした。基本的に監督の配置傾向として一度、その区間で垂れた選手は同区間では起用せず、逆に結果を出した選手は同じ区間で安定の走りを求める傾向にある。ただし、今回は「総合優勝」というドラマを作るためにそのルールを破り、昨季5区で区間新を出す快走をした飯田をあえて復路に回すと予想する。
ドラマ展開としては1区2区が「起」に当たり、3区で追い上げ、4区は昨季の吉田のような相手を突き離す走りを神林に期待し、5区で逃げ切って往路優勝を狙うまでが「承」。6区7区、8区は岩見、飯田がハイペースを引っ張り、勝負を決める「転」。9区、そして10区で留年してまで走る選択をし、箱根で競技人生を引退する竹石が大手町を駆け抜ける「結」になる。
果たして、竹石が隠れ主役となる「青学ドラマ」の完結やいかに。