フランス・フットボール通信BACK NUMBER
本当なら今季のバロンドールだった!?
レバンドフスキ独占インタビュー。
posted2020/08/22 18:00
text by
アントワーヌ・ブーロンAntoine Bourlon
photograph by
Alexis Reau/L'Equipe
時間は少々遡るが、『フランス・フットボール』誌6月20日発売号は、アントワーヌ・ブーロン記者によるロベルト・レバンドフスキのロングインタビューを掲載している。ブンデスリーガは再開していたものの、今年のバロンドール選出中止が同誌により発表される以前のことである。
レバンドフスキこそは、カリム・ベンゼマと並ぶ今季のバロンドール中止決定の最大の被害者であるといえる。年齢的にはもう決して若くはない。しかしそのパフォーマンスは、彼こそ今日のヨーロッパで最も優れたアタッカーであることを示している。
そのレバンドフスキが語った――あらゆるスポーツに手を染めた子供のころの思い出、すべてに完ぺきを目指す飽くことなきストライカーへとなっていった過程、どうして他のフットボーラーと違いを作り出せているのかというポイント、そしてなぜこれほど効率的にゴールを量産できるのかという秘密など……。
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監修:田村修一
小さい頃から憧れていたプロのサッカー選手。
――ネット上で検索すると、あなたの子供時代の写真がたくさん出てきます。レバンドフスキ少年は、今日のロベルト・レバンドフスキを見て何を思ったでしょうか?
「うーん(微笑)、子供のころは、世界最高のクラブで大観衆を前にプレーするのが夢だった。それから20年がたち――10年前にも同じことを考えていたが――結局その夢は実現したね。
かなり早い時期から僕は、プロになるため真剣に努力しなければいけないと意識して、実際に取り組んできた。そう考えたのが17~18歳のころで、最高レベルに到達して夢を実現しようと真剣に考えて集中的に努力した。何を成し遂げたいかは明確に意識していた(註:17~18歳でプロへの意識に目覚めるのが早いかどうかは議論が分かれるところだが、レバンドフスキ自身は早かったと判断している)」
――どんな子供だったのでしょうか?
「内気で身体も小さかった。体重は長い間20kgから増えなかった。でもそれは、あまり重要ではなかった。僕はサッカーがやりたかっただけで、小柄で痩せていたことは関係なかったからね。
どのチームでも僕が一番小さかったけど、8歳のチームは存在しなかったから10歳のチームに入らざるを得なかった。あの年代で2歳の差はもの凄く大きい。フィジカルは大きく後れを取っていた。でもその時期に、本当に多くのことを学ぶことができたよ」