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「彼らが再び受賞するとは思わない」メッシでもC・ロナウドでもモドリッチでもなく…“バロンドール投票改革”ウラ側を主催編集長が明かす

posted2025/02/03 17:29

 
「彼らが再び受賞するとは思わない」メッシでもC・ロナウドでもモドリッチでもなく…“バロンドール投票改革”ウラ側を主催編集長が明かす<Number Web> photograph by Alexander Hassenstein-FIFA/Getty Images

ロナウド、メッシが候補リストから消えたバロンドールで、ロドリが選ばれたことをFF誌編集長はどう捉えているのか

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田村修一

田村修一Shuichi Tamura

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Alexander Hassenstein-FIFA/Getty Images

 ヴァンサン・ガルシア・フランスフットボール誌(以下FF誌)編集長とともにバロンドール2024を振り返る連載の第2回(全3回)である。

メッシ、ロナウド、モドリッチらも候補外に

 2008年にクリスティアーノ・ロナウドが初受賞してから、2018年のルカ・モドリッチと2022年のカリム・ベンゼマを除き、バロンドールはロナウドとリオネル・メッシに独占され続けた。この間、ロナウドが5度、メッシに至っては8度の受賞。それまでの最多受賞記録がヨハン・クライフ、ミシェル・プラティニ、マルコ・ファンバステンの3回であるから、世界最高の個人表彰がいかに特異な時代にあったかがよくわかる。

 だが、2024年は違った。まず、30人の候補者リストに、メッシやロナウドばかりか過去の受賞者がひとりも入っていなかった。

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 さらに受賞したのは、攻撃のスタープレイヤーではなく守備的MFのロドリだった。以下、各受賞者を記す。

〈2024バロンドール各賞受賞者〉
男子バロンドール:ロドリ(マンチェスター・シティ/スペイン)
女子バロンドール:アイタナ・ボンマティ(FCバルセロナ/スペイン)
ヤシントロフィー(最優秀GK賞):エミリオ・マルティネス(アストンビラ/アルゼンチン)
コパトロフィー(21歳以下最優秀選手賞):ラミネ・ヤマル(FCバルセロナ/スペイン)
ゲルト・ミュラートロフィー(最多得点者賞):ハリー・ケイン(バイエルン/イングランド)、キリアン・エムバペ(PSG/フランス)
ソクラテス賞(社会活動、慈善活動に関与した人物への賞):ジェニフェル・エルモソ(ティグレスUANL/スペイン)
男子ヨハン・クライフトロフィー(最優秀監督賞):カルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリー/イタリア)
女子ヨハン・クライフトロフィー:エマ・ヘイズ(チェルシー、アメリカ女子代表/イングランド)
男子年間最優秀クラブ:レアル・マドリー
女子年間最優秀クラブ:FCバルセロナ

 バロンドールは、サッカーは、新たな時代を迎えたといえるのか。さらにバロンドールのこれからは……ガルシアが語った。

長い間、ロナウドとメッシを無視できなかった

――あなたがFF誌2024年9月号の巻頭コラムで書いているように、バロンドールは新しい時代を迎えたといえるのでしょうか?

【次ページ】 長い間、ロナウドとメッシを無視できなかった

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