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“今年の女性100人”選出の今日和。
「相撲は私を幸せにしてくれるもの」 

text by

石井宏美

石井宏美Hiromi Ishii

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photograph byHiromi Ishii

posted2019/12/30 19:00

“今年の女性100人”選出の今日和。「相撲は私を幸せにしてくれるもの」<Number Web> photograph by Hiromi Ishii

イギリスBBCの「100 Women」に選ばれた今日和。春からは実業団で相撲を続ける。

4月から実業団で新たなスタート。

 大学でも相撲に打ち込み、そして様々な知識を得て、これから彼女は何を目指し歩んでいくのだろうか――。

 以前、卒業後は相撲をする側から、相撲を教える側へシフトしようと考えていたが、競技を続けることを決意。2020年3月に大学を卒業する今さんは、4月からは実業団で新たなスタートを切る予定だ。世界から注目を集める彼女の決断、そして実際に土俵上で戦い続けることは女子相撲の発展にとって大きな意味を持つだろう。

「もともと男子の相撲部がある強豪チームで、私は初めての女子所属選手になるんです。以前、オリンピック競技入りを目指している他のスポーツの方にお話を伺ったときに、強化と普及はセットだという話をされていて、今はそれを念頭に置いています。今、私がシニアの世界に出てひしひしと感じるのが、技術や力よりも“経験の差”。身体的なピークは25歳だと言われていますが、その前に辞めてしまうと、現状では本当に若手で戦うしかなくて。相撲を続けたいと思う人が続けられるよう、結果を残していきたいですね。

 もちろん、その間に子どもたちに指導をしたり、時間があれば海外にも行って普及したいという思いもあります。なによりも、こうして実業団としての道が開かれたように、自分の後にも続いてほしいですね。そのためにも今、私自身が頑張らなければとも思っています。何事も初めてのケースってハードルが高いと思いますが、今回、実力のある実業団チームで女子選手をとってもらったことが、大学生や中高生の希望になってもらえたらうれしいです」

「IOCでスピーチしたい」

 さらに、今さんは大きな夢を抱く。

 '18年10月、国際相撲連盟が国際オリンピック委員会(IOC)に正式承認され、近い未来、オリンピックの舞台で男子、女子ともに相撲が行われる可能性も十分に考えられる。

 “相撲”が正式にオリンピック競技として採用されるかどうか重要な時期が訪れたときには、「IOCでスピーチしたいですね」と言葉を強める。

 最後に人生の半分以上を相撲にささげてきた今さんにとって、あらためて“相撲”とは何かを聞いた。 

「相撲は一瞬で勝負が決まるので、そこに心技体のすべてを持って行き、お互いにすべてをぶつけ合って戦います。だから、相撲をとった瞬間に相手のことがすべてわかるんです。そういう意味では、勝ったら勝ったで、負けても負けたで相手のことを純粋に尊敬できる。相撲は私に『リスペクト』という言葉を教えてくれました。相撲を通して人間として成長できることは財産。相撲は私の人生を切り拓いてくれたものであり、いろいろな意味で“幸せにしてくれるもの”ですね」

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