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E-1選手権&U-22代表発表。初選出の
マリノス仲川輝人にブレイクの気配。
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph byHiroki Watanabe/Getty Images
posted2019/12/05 18:00
要所で点を決め、マリノスの首位浮上に大きく貢献した仲川。初選出の日本代表でも活躍が期待される。
なぜ違うフォーメーションなのか?
ただ、問題点はあります。
同じチームコンセプト、フォーメーションであればどちらに出ても、選手の違和感は少ないでしょう。
しかし森保監督がA代表と東京五輪世代代表を掛け持ちした11月の試合は、兼任のデメリットが浮き彫りになりました。
U-22コロンビア戦はいいところがなく、0-2と完敗。A代表で活動を続けている堂安、久保とチームがうまくかみ合わなかったという印象を持ったかたも多いはず。
A代表は従来の4バックを踏襲してチームづくりを進めてきた一方で、東京五輪世代は3バックが基本になっています。
完敗の理由はそればかりではありませんが、「なぜ融合を図ろうとしているのに、違うフォーメーションなの?」とツッコミも当然と言えば当然です。
「一本化」を図っていくべき。
言うまでもなく「一本化」したほうが、強化を考えればいいに決まっています。兼任のメリットは両代表をコントロールできることにあります。
A代表と五輪代表の監督が違うならば、A代表優先でE-1のメンバーが選考され、漏れた東京五輪世代の選手でジャマイカ戦を編成することになったに違いありません。
ただ、兼任監督のメリットを活かしてきれていない状況になっているということです。
融合を促進させたいのであれば、この12月からでも「一本化」を図っていくべきだと考えます。
兼任のメリットを活かして「フラットスリー」を定着させていったフィリップ・トルシエ監督の例もあります。