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浦和育ちでJ2の7クラブを渡り歩いた
東京V小池純輝、32歳で開花の理由。 

text by

海江田哲朗

海江田哲朗Tetsuro Kaieda

PROFILE

photograph byJ.LEAGUE

posted2019/10/26 20:00

浦和育ちでJ2の7クラブを渡り歩いた東京V小池純輝、32歳で開花の理由。<Number Web> photograph by J.LEAGUE

浦和のアカデミーからJ各クラブを経て、ヴェルディでその花を咲かせている小池純輝。サッカー選手は30代でも成長できるのだ。

薄紙を重ねるように高めてきた技。

 小池は常日頃から「成長」という言葉を口にし、研鑽の日々に身を置く。今季の成果はブレイクスルーを起こしたように見えながら、そのじつは薄紙を重ねるように高めてきた技術でついに成し遂げた偉功に映る。

 もともと、ストライカーの性とされる狩猟的な気質より、農耕的な志向が強く、そのやり方を好む人ではあるのだろう。ピッチ外の動きにもそれは見られる。

 神奈川県の児童養護施設への訪問をきっかけにスタートした『F-connect』(エフコネクト)。梶川とともに立ち上げたチャリティ・プロジェクトは、協力者となるJリーガーや賛助企業を少しずつ増やし、サッカーのつながりを通して支援の輪を広げている。

 こちらは人前に出して誰かを喜ばせる花ではなく、どこかで人知れずひっそりと咲く花だ。見返りを受けることがなければ、果てにどんな花が咲いて実をつけるか見届けることもできない。しかし、小池はそれで一向に構わないと思っているのではないか。

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