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先発ローテ、2桁勝利も期待できる。
畠世周は巨人復権のキーマンだ!
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鷲田康Yasushi Washida
photograph byKyodo News
posted2019/03/26 11:30
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3月20日の日本ハム戦で上々の仕上がりを見せた畠世周。背番号も新たに「31」となり、勝負のシーズンに挑む。
プロ2年目の昨年は9月に一軍復帰。
オフには予定通りに手術を受けて、1年目の'17年のキャンプは三軍スタート。それでも4月には二軍のマウンドに立ち、7月には一軍に昇格。7月6日の広島戦でプロ初登板初先発すると、その後は先発で11試合、中継ぎで1試合に登板して6勝4敗という成績を残した。
もちろん高橋由伸前監督も畠の能力を高く評価し、翌年はローテーションの柱として2桁勝利を期待したのは、当たり前といえば当たり前の話だった。
ところが2年目の'18年はキャンプ中に腰を痛めてリタイア。その後も回復が遅れて三軍のマウンドに立ったのが、何と8月11日という長い戦線離脱をしてしまったのである。
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そうして9月11日に一軍登録。このときは救援陣が火の車だったチーム事情からリリーバーでの一軍復帰だった。
四球から崩れないピッチャー。
実は筆者はこのときに「来季のクローザーは畠しかいない!」と当コラム(「巨人・畠世周にもっと修羅場を! CS3位争いの鍵となる24歳右腕」)で書いている。
そのときにも指摘しているのだが、とにかく畠の特長は、三振が取れる上に四球が少ないことなのだ。全盛期の上原浩治がそうだったように、ほとんど四球から崩れることがない。
ならばチームの懸案となっている守護神候補として、まさにうってつけの存在ではないか。そこで今季のクローザー候補として育てて欲しいという願いを込めて原稿を書いたわけである。
実際に高橋前監督の頭にも、リリーフ起用の前提として「いずれ」という考えがあったという話も聞いた。
だが、実際に使ってみると、畠にはリリーバーとなるには大きな“欠点”があることが分かったのだという。
回またぎはできるのに、連投になるとスタミナ不足が露呈することだった。