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大迫、中島、南野、堂安が出ると
安定感が違う森保Jの選手層問題。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2018/11/21 11:15

大迫、中島、南野、堂安が出ると安定感が違う森保Jの選手層問題。<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

キルギス戦の先発メンバー。特に前線は序列を覆すだけのインパクトを与えたとは言い切れなかった。

森保監督が考える「選手層」。

 とはいえ、キルギス相手ならこれぐらいできるのは当然、という表現の当てはまるパフォーマンスでもある。柴崎がボランチの一角を担い、攻撃のカルテットが揃った残り20分強の時間帯は、チーム全体がよりスムーズに機能していた。1人ひとりが適切なポジションを取ることで、守備はスキがなく、攻撃は厚みを増していった、と言えばいいだろうか。

 キルギス戦のスタメンに、森保監督が満点の解答を求めていたわけではない。「日本代表をより強くするためには選手層を厚くして、そこから選ばれた選手がアジアカップに臨む。他の大会にも臨むことができればと思っていた」と語っている。

「これからの可能性という部分で招集している選手もいる。力の差があるとしても、現段階では当たり前というか、普通のことかなと思う」とも話す。

未招集組のメンバー入りも。

 4年後のカタールW杯を見据えて世代交代が求められるなかで、国際経験の少ない選手の成長を促す作業を置き去りにはできない。森保監督の選手選考と選手起用は妥当である。指揮官が言葉にしているとおり、スタメンとサブの間に力の差があるのはあらかじめ分かっていたことだ。

 新戦力の発掘によってチームを底上げしていきつつも、結果を問われる大会には現実的なスタンスで臨むべきである。来るアジアカップには、2大会ぶりの優勝を狙えるメンバーがふさわしい。

 そう考えると、ここまで招集されていない選手の招集も視野に入る。守備陣なら昌子源や植田直通、攻撃陣では武藤嘉紀、久保裕也、浅野拓磨らは、チームの可能性を拡げる選手たちである。岡崎慎司、乾貴士、香川真司、大島僚太、山口蛍、宇佐美貴史らも、選択肢に入ってくるはずだ。

【次ページ】 絶え間ない競争でこそ前進する。

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