サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
大迫、中島、南野、堂安が出ると
安定感が違う森保Jの選手層問題。
posted2018/11/21 11:15
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Takuya Sugiyama
11月20日の一戦に誰よりも価値を見出しているのは、キルギス代表のアレクサンデル・クレスティニン監督だっただろう。わずか1本のシュートしか打てずに0-4で完敗したが、「この結果をしっかりと分析して、チーム強化につなげたい」と話す表情に落胆はなかった。
来年1月のアジアカップで国際舞台へのデビューを飾るキルギスにとって、先のロシアW杯でアジア勢唯一のベスト16入りを果たし、アジアカップで最多4度の優勝を誇る日本代表とのアウェイゲームは、チームの現在地をはかる格好の基準となる。
ロシア出身の指揮官がこの試合に求めたのは勝利ではなく、日本をフィルターとした課題の洗い出しだったに違いない。
森保一監督にとってのキルギス戦とは?
アジアカップ前の最後の一戦は、文字どおりテストの色合いが濃いものだった。50歳の指揮官は16日のベネズエラ戦からスタメンを総入れ替えし、現有戦力のすべてをチェックしていった。彼我の力関係を考えると、それこそがこの試合に見合ったテーマである。
立ち上がりは申し分なし。
立ち上がりは申し分なかった。キックオフ直後の2分、山中亮輔が先制ゴールを叩き出す。国際Aマッチデビューを飾った25歳の左サイドバックが、いきなり結果を残した。
追加点は19分だ。2列目左サイドの原口元気が、ドリブル突破で直接FKを得る。ペナルティエリア左外から自ら狙うと、相手GKのキャッチミスを誘ったのだった。リードは2点に広がる。
その後も日本は、攻撃の勢いを落とさない。相手陣内でのハーフコートマッチへ持ち込み、得点機を作り出していく。
ところが、3点目が入らないのだ。