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ぶら野球BACK NUMBER
落合博満37歳が怒り「巨人クロマティが年俸3億円ならオレも3億円だ」中日とまさかの“年俸調停”に「落合は波風立てて…」関係者は否定的
posted2024/11/22 11:05
text by
中溝康隆Yasutaka Nakamizo
photograph by
KYODO
あれから30年。巨人にとって落合博満がいた3年間とは何だったのか? 当時を徹底検証する書籍「巨人軍vs.落合博満」が発売1カ月で3刷重版と売れ行き好調だ。
その書籍のなかから、「落合“FA移籍前夜”の騒ぎ」を紹介する。「オレも3億円だ」とまさかの年俸調停し、「落合ダイエー入りか」と騒がれた。【全2回の前編/後編も公開中】
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初対面で「オレのほうはもうコチコチさ」
「まだ、ファームにいるボクに、“あいつのバッティングは素晴らしい。何とか巨人に……”と誘いをかけてくれたとか。結局、トレードは実現しなかったけど、あの長島さんに目をつけられたというだけでうれしかった。ますます長島さんを好きになりましたよ」(週刊サンケイ/1984年8月23・30日号)
落合は、「週刊サンケイ」の「長島ラブコール・アゲイン」特集(※当時は島表記)において、「われわれの年代は、長島イコール野球だった」とその憧れを口にしている。野球という仕事に関してはビジネスライクでドライなオレ流が、ミスターの話題になると少年の顔に戻る。
「あるテレビ局の対談ではじめて会ったとき、オレのほうはもうコチコチさ。長島さんに憧れて野球をはじめたようなものだから。その対談までは、まるで外からしか見たことのない人だったけれど、やっぱりすばらしい人だった。アクがないというか、人を引きつける一種独特の魅力があるんだね。なんなのだろう? 人間性かな? いや、やっぱりあの人の野球だと思う」(なんと言われようとオレ流さ/落合博満/講談社)
初対面で直接、「4割を打てるのはキミだけ」と褒められた落合は、まるで夢見心地だったという。パ・リーグで三冠王にまで上り詰め、マスコミを通して、ときに辛辣なジャイアンツ批判を繰り返したオレ流だったが、ミスターに対しては素直に憧れを口にする。ある意味、落合にとって、長嶋茂雄は巨人軍よりも偉大だった。
「クロマティが3億円ならオレも3億円だ」
「契約更改は年1回の個人経営者同士の戦いの場なんだ。自分達が持っているいい面を喋り、高く買ってもらいたいと思って何故、悪いんだろうか」(Number264号)