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憲剛の予言的中。新人・守田英正が
大島僚太と“川崎の三角関係”に。
posted2018/08/09 10:30
![憲剛の予言的中。新人・守田英正が大島僚太と“川崎の三角関係”に。<Number Web> photograph by J.LEAGUE](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/d/c/1500wm/img_dcc93f38504fc0ce7e7dc94eecf17bb1275410.jpg)
Jリーグ屈指の中盤構成力を誇る川崎。守田英正は大島僚太とともにフロンターレの未来を背負える素材だ。
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![いしかわごう](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/a/a/-/img_aa4c08ecf0e639b04d71d893e899d60f6203.jpg)
いしかわごうGo Ishikawa
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J.LEAGUE
「守田はいいね。試合に絡んでくると思うよ」
開幕前に、そんな予言をしていたのは中村憲剛である。
「大学ナンバーワンボランチ」と評されて流通経済大学からやってきた守田英正は、加入当初から期待値の高い新人だった。今季初の公式戦となったFUJI XEROX SUPER CUP2018では後半途中に出場。いきなりプロデビューを飾ると、球際の激しさや局面守備の強さだけではなく、確かな配球技術も披露。その後もコンスタントに出場機会をつかみ、シーズン前半戦では、フィールドプレイヤーとしてチーム唯一の公式戦全試合帯同を果たしている。
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そしてリーグ再開後の現在は、大島僚太の隣でチームの舵取り役として成長中だ。
前節の横浜F・マリノス戦では先制弾の起点となるスルーパスを通し、後半には3列目の飛び出しで相手センターバックの注意を引きつけて、小林悠の追加点をお膳立て。2得点に絡む活躍を見せて勝利に貢献した。
中村が予言したように、王者・川崎フロンターレの中盤に新たな風を吹き込む存在となりつつある。
ネットの名古屋移籍で再構築。
これまでを振り返ってみると、流動性と緻密さが同居するパスワークで成立する川崎の中心には、大島僚太とエドゥアルド・ネットのダブルボランチ、そしてトップ下の中村憲剛の存在があった。
もともとは風間八宏前監督が2016年に確立したトライアングルだが、チームを引き継いだ鬼木達監督は、このユニットを解体せずに継続。この三角関係の機能性も失われることなく、昨季にリーグ初制覇を成し遂げている。
しかし今夏に、エドゥアルド・ネットが名古屋グランパスに電撃移籍。川崎の中盤は新たな三角関係を構築する転換期を迎えた。その一角を担うことになったのが、出場機会を増やしている新人・守田だった。
チーム全体の手綱を握るポジションだけに、そのチューニングには繊細な作業が求められたはずだ。だが指揮官は、守田にネットの代役を求めることはなかった。