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バド女子37年ぶり頂点奪還の理由。
分厚い選手層で第2次黄金時代へ。 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2018/06/01 10:30

バド女子37年ぶり頂点奪還の理由。分厚い選手層で第2次黄金時代へ。<Number Web> photograph by AFLO

奥原希望(中央奥)ら数多くの逸材を輩出するバドミントン日本女子。37年ぶりの優勝にも根拠があったのだ。

世界選手権や五輪でメダル量産の流れが。

 主将を任された高橋礼華は第1シードの重圧をはねのけての勝利に充実感を覚えながらこう話した。

「すごくプレッシャーを感じていたけど、試合をしてみたらチームワークの良さ、選手層の厚さをあらためて実感した。でも、中国は何連覇もしている(※6連覇)。日本が追われる立場になるにはまだまだ。1回の優勝で満足せずに、アジア大会や来年の男女混合団体戦スディルマン杯で優勝できたら、強いチームジャパンだと思う」

 日本女子はアテネ五輪後の04年11月に朴HCが就任してから右肩上がりの成長が続いている。

 藤井瑞希&垣岩令佳が'12年ロンドン五輪女子ダブルスで銀メダルを獲得したのを皮切りに、ここ3年間は女子ダブルスのタカマツが16年リオ五輪金メダルと'17年世界選手権銅メダルを獲得。

 そして女子シングルスの奥原がリオ五輪銅メダルと17年世界選手権金メダル、女子ダブルスのフクヒロが'17年世界選手権銀メダルと、日本勢が主要大会で頂点に立ったり表彰台に上がったりする嬉しい光景が続いている。

 今回、国の総合力が試される団体戦のユーバー杯で頂点に立ったことで、今後も世界選手権や東京五輪でメダルを量産していく流れが着実に日本に訪れている。

 40年近くの歳月を経て迎えようとしている第2次黄金時代へ。日本女子バドミントン勢が新たな歴史をつくっていく。

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