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バド女子37年ぶり頂点奪還の理由。
分厚い選手層で第2次黄金時代へ。

posted2018/06/01 10:30

 
バド女子37年ぶり頂点奪還の理由。分厚い選手層で第2次黄金時代へ。<Number Web> photograph by AFLO

奥原希望(中央奥)ら数多くの逸材を輩出するバドミントン日本女子。37年ぶりの優勝にも根拠があったのだ。

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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 5月20日から26日までタイ・バンコクで行なわれたバドミントン女子の国・地域別対抗戦「第27回ユーバー杯」で、第1シードの日本が圧倒的な力を発揮して1981年以来37年ぶり6度目の優勝を飾った。

 ユーバー杯はシングルス3人、ダブルス2組が戦い、グループリーグは全5戦を行ない、8チームが進出する決勝トーナメントは3戦先勝方式で行なわれる。

 日本はグループリーグでオーストラリア、カナダ、インドにいずれも5-0と圧勝した。決勝トーナメントでは台湾との準々決勝で第1シングルスの山口茜が世界ランク1位の戴資穎(タイ・ツーイン)に敗れ、韓国との準決勝では第1ダブルスの“フクヒロ”こと福島由紀&廣田彩花組がシン・スンチャン、キム・ソヨン組に負けたが、大会を通じて黒星はこの2戦のみだった。

 準決勝で中国を破って勢いに乗るタイとの決勝でも、山口と福島&廣田組が相手に粘られながらいずれもストレート勝ち。第2シングルスでは奥原希望が格下の相手を寄せ付けない強さで圧勝した。

'60年代から'80年代初頭は黄金期だった。

「中国が参加したユーバーで初めて優勝できて良かった」

 日本が優勝した過去5回は中国が参加していなかった。歴史的タイトルの重みを強調しながら朴柱奉ヘッドコーチ(HC)が言葉を継ぐ。

「グループリーグと決勝トーナメントを通じて一番厳しかった準決勝の韓国戦に3-1で勝って、決勝ではタイに3-0だった。選手のパフォーマンスがどんどん上がった」

 大会を通じて自信を深めていった選手たちが、朴HCの目にまぶしく輝いて見えた。

 1956-57年に英国で第1回が開催された伝統あるユーバー杯で、日本はかつて黄金時代を築いていたことがある。'65-66年の第4回から'80-81年の第9回まで6大会連続で決勝に進み、そのうち5大会で優勝していたのだ。

 ところが、'84年の第10回大会に中国が初参加・初優勝してから状況は一変した。この30年あまりで中国は前回まで出場したすべての大会で決勝に進出し、14度優勝という恐るべき強さを誇ってきた。

【次ページ】 タカマツ、奥原が“第2”という選手層。

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