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バルセロナが沈みゆく当然の理由。
臆病な監督、高齢化、ネイマール。

posted2018/05/03 17:00

 
バルセロナが沈みゆく当然の理由。臆病な監督、高齢化、ネイマール。<Number Web> photograph by Richard Martin

最近、キャリア通算1000ゴールを達成したと報じられたメッシ。彼の一層の進化、もしくは後継者が、いま必要とされている。

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フローラン・トルシュ

フローラン・トルシュFlorent Torchut

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Richard Martin

『フランス・フットボール』誌4月17日発売号では、ASローマに逆転負けを喫し2015年から3年連続でチャンピオンズリーグ準決勝進出を逃したFCバルセロナを取りあげている。

 圧倒的な強さでリーガを制覇しながら、どうしてCLでは敗れてしまったのか。

 フローラン・トルシュ記者が検証する理由には、驚くべきものは何もない。

 ペップ・グアルディオラの時代に世界の頂点を極め、その卓越したプレースタイルと選手育成システムでひとつの理想形を作りあげたバルセロナ。だが、過去の偉大なチームがすべてそうであったように、サッカーの究極の形と思われたものも永遠には続かない。ペップからMSNの時代へと移行することで強さを維持してきたバルサも、さらなる変化を迫られる時が来たといえるのだろう。

監修:田村修一

プラグマティストでありながら、保守的にして臆病。

 今季のバルセロナは、CL、リーガ、コパデルレイの3冠も可能だったはずだ。

 だが、ローマでの敗戦(0-3、ホームでの第1戦は4-1の勝利)によりその夢はあえなく潰えた。いったい何が悪かったのか――「ほぼすべて」というのが、間近から観察した結果である。

 エルネスト・バルベルデがリーガ制覇のために用いたやり方が、ローマでは自らの首を絞めてしまった。

 プラグマティストでありながら、保守的にして臆病。バルベルデは選手たちをオリンピコのピッチに立たせるにあたり、彼らに戦士のエスプリを注入する術を持たなかった。

「結果にばかりとらわれすぎて、プレーすることを忘れてしまった」

 敗退が決まった翌日のスポルト紙の論評である。

【次ページ】 戦術的限界を露呈したローマ戦。

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