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ACLのホーム戦で韓国勢相手に完敗。
戦術変えず負け続けるJクラブの問題。
text by
吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki
photograph byToshiya Kondo
posted2016/04/22 17:00
FC東京は、グループリーグ最終節のビン・ズオン戦(5月4日・ベトナム)に勝てば自力でのグループリーグ突破となる。
5月3日と4日に、再び日本勢と韓国勢の激突が。
とはいえ、目の前の戦いに敗れたことは動かしがたい事実。それもホームで敗れた。
相手によってサッカーを変える「ダブルスタンダード」の考え方は近年の日本サッカー界トップシーンでの大きなテーマでもある。
ポゼッションを志向して敗退したブラジルワールドカップ以降、アギーレ、ハリルホジッチの流れは「速さ」を追加することにある。直近の話で言えば、アジア2次予選の戦いと、最終予選は違うサッカーが求められるし、ワールドカップ本大会に出場すれば、また違うものが求められる。実際に先のワールドカップ2次予選シリア戦後、長友佑都は「最終予選ではもっと強い相手が来る。イタリアのように割り切って『閉じる』時間帯、つまり守備ラインを下げて守る時間帯をつくることもあると思う」と口にしていた。
この4月のクラブシーンでの日韓戦を切り取るのは極端な観点かも知れないが、改めてこれまでと同じテーマを問われていると感じた。 自分を変えられるのか、あるいはぶれないのか。
昨年は、自分のスタイルを貫くガンバがベスト4入りを達成した。もちろんガンバも相手を分析したうえで、「自分たちを貫くことが正しい」という結論を出し、実践した結果だろうが。
どうする? どちらが正しい? まだまだ答えを探す戦いは続く。2連戦は改めてそんなテーマを与えてくれた。引き続き、ACLでは5月3日に浦和レッズが浦項スティーラースを、5月4日にサンフレッチェ広島がFCソウルをそれぞれホームに迎える。どんな戦いを見せてくれるだろうか。