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元韓国代表主将のFC東京ハ・デソン。
ACLでの母国チーム戦にかける思い。

posted2016/04/18 17:00

 
元韓国代表主将のFC東京ハ・デソン。ACLでの母国チーム戦にかける思い。<Number Web> photograph by J.LEAGUE PHOTOS

かつてFCソウル主将、韓国代表主将も務めた経験豊富なボランチ、ハ・デソン。

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吉崎エイジーニョ

吉崎エイジーニョ“Eijinho”Yoshizaki

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 4月の第4週、いよいよゴールデンウィークに向けた雰囲気も盛り上がってくる頃か。

 この時期、じつはACL(AFCアジアチャンピオンズリーグ)の「日韓対戦@日本ウィーク」でもある。

■4月19日 ガンバ大阪―水原三星ブルーウィングス
■4月20日 FC東京―全北現代モータース
(いずれもグループリーグ第5節)

 また5月の第1週にはこんなカードも開催される。

■5月3日 浦和レッズ―浦項スティーラーズ
■5月4日 サンフレッチェ広島―FCソウル
(いずれも第6節)

韓国人選手のイメージとはやや違う、ハ・デソン。

 これに当たり、ひとり注目選手のピックアップを。今季からFC東京に加入、ボランチとしてポジションを確保するハ・デソン(31)だ。2014年ワールドカップ代表。2010年から2013年まで在籍したFCソウルでは、チェ・ヨンス監督の寵愛を受けた。2012年11月にはフル代表の親善試合(豪州戦)に45分出場した後、翌日に行われたKリーグ蔚山戦に先発出場。優勝戦線が重要な局面にあったとはいえ、無茶をするほどに猛烈な愛情を注がれていたことを示すエピソードも有する。

 そんなハの直近のゲーム、4月16日の川崎フロンターレ戦を味の素スタジアムで観戦した。4-3-3システムの中央にあって、時に守備ラインからのボールを受け、時にスルーパスを通し、時に最前線でゴールを狙った。「闘志」「強さ」といった既存の韓国人選手のイメージとはやや違う。

 柔軟な股関節と強い内転筋を持っているのだろう。ボールキープの際のちょっとした体の動きの変化で局面を変えられる。そうやって直前までプレー判断を変更できる長所を感じさせた。182cmの上背は細かい体のフェイクでも威力を発揮する。「気の利いたボランチ」だ。16日の川崎戦では「相手の14番、ケンゴ選手をかなり映像で研究した」というから、その志向も窺える。

【次ページ】 数少ない「日中韓比較論」を話せる存在。

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