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長友の一発退場は相手FWに狙われた?
インテルの来季CL出場は風前の灯に。
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弓削高志Takashi Yuge
photograph byAFLO
posted2016/04/05 10:40
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退場の判定に、長友は納得できない表情を見せた。インテルにとっても、ただの退場以上の痛手となった。
長友の一発退場は、相手FWに狙われた?
ローマ戦は惜しくも1-1のドローに終わったが、長友ら選手たちの間には、強敵相手に内容で圧倒した手応えが残った。
だからこそ、リーグ戦が再開した3日夜の31節トリノ戦は、インテルが絶対に勝つべき試合だった。
だが、彼らは再びチャンスをふいにした。
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FWイカルディのPKで先制したまではよかったが、後半開始後10分で追いつかれると、2分後にDFミランダが2枚目のイエローカードで退場処分に追い込まれた。
さらに72分には、長友がトリノFWベロッティをエリア内で倒し、一発退場となった挙句にPK献上という最悪のシナリオが待っていた。
ベロッティの転倒は、交錯する長友への接触を故意に狙った節がある。しかし、グイダ主審の判定が覆るはずもない。
長友は、今季チーム10人目の退場者になった。インテルに下されたレッドカード10枚は、リーグワースト2位にあたる。
マンチーニ「長友への退場判定は馬鹿げている」
監督マンチーニは、試合後のマイクに判定への不満をぶつけた。
「長友への退場判定は馬鹿げている。(現行のセリエAの試合では)審判は5人もいて、そのうち1人はゴールのすぐ裏から状況をつぶさに見ているはずだ。ベンチから見た限り、(FWベロッティは)完全にダイブしていた。サンシーロにやって来るチームのFWは、とにかくエリア内で倒れようとする。(真偽の怪しい)PKでうちがどれほど失点してきたか知りたくもない」
ただ、指揮官の顔からは精気が失せ始めている。
戦術を変え、選手も変え、起用法も変えた。芯となる戦い方も何とか形にした。
とはいえ、チームの継続性はある日突然身につくわけではないし、そもそもCL出場を目指すチームが、春になってもなおバタバタとバックアッパーを含めて戦い方を模索している方がおかしい。