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巨人4連覇へラストピースは大竹寛!
不振の2年目を「勝負と雪辱の9月」に。 

text by

田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2015/09/01 10:30

巨人4連覇へラストピースは大竹寛!不振の2年目を「勝負と雪辱の9月」に。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

今季はここまで2勝3敗と苦しいシーズンを過ごしている大竹寛。しかし防御率は2.55と悪くなく、波に乗れば一気に勝ち星を稼ぐことも充分考えられる。

昨年貢献できなかった「勝負の9月」でのリベンジを。

 勝負の9月。今年の大竹にとって、それはリベンジの舞台でもある。

 FAで広島から移籍した昨年、8月までに9勝を挙げるなど先発投手陣を牽引する活躍を見せていたが、9月に右肩の違和感により戦線離脱。CSでの登板は一度もなく、チームもファイナルステージで2位の阪神に敗れてしまった。

 今年もシーズン開幕から低空飛行が続いた。勝ち星は5月13日の広島戦で手にしたのみ。そして、6月11日の日本ハム戦での登板を最後に、大竹の名が一軍から消えた。

「なかなかチームに貢献できなくて、申し訳ない気持ちが強かった」

 大竹は不振や二軍生活について聞かれる度に、そう言って悔しさをにじませていた。その彼を支えていたものこそ、臥薪嘗胆の想いだった。

 体のキレを取り戻すために毎日3キロのランニングを自らに課した。豊富な球種を安定して操れるよう、投球フォームのチェックも妥協せずに行なってきた。

 大竹は言う。

「そういったことに取り組んだことが、結果に出ているんだと思います。とにかく1日、1日、必死に練習してきましたし、ドームで勝てることをイメージしてやってきました」

 一軍復帰を果たして2試合。これまでファームで積んできたトレーニングが間違っていなかったことはパフォーマンスが物語っているし、なにより、原監督も期待を寄せている。

「彼が主力投手であることは間違いない」

 大竹にとって勝負であり、リベンジでもある9月。優勝に不可欠なピースだ、とチームから認めてもらうためには、相手を翻弄し続ける以外、道はないのだ。

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原辰徳
大竹寛
読売ジャイアンツ

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