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プロ野球界にも川淵三郎の剛腕を。~目的の実現のために“独裁者”となること~
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2015/09/02 09:00
国際バスケットボール連盟の制裁が解除されひと安心の川淵氏。
春先に大騒ぎしたプロ野球の試合時間短縮問題。8月11日現在の平均試合時間は3時間13分で、昨年の年間平均3時間17分から4分短くなっている。一歩前進だが、問題はこれが最高と喜べるのかどうかということである。
メジャーでも昨オフにスピードアップが大きな課題として掲げられ、ロブ・マンフレッド新コミッショナー(56)が、就任後の最初の仕事として取り組んだ。その結果、5月時点で前年の3時間2分21秒から2時間53分40秒と8分41秒の短縮に成功。目標の3時間切りを達成しているのである。
これだけ大幅短縮できた背景には、機構側の有無を言わさぬ強引な手法がある。打者は基本的には片足を打席に置き続けなければならないなど、詳細規定を決めて違反者には罰金を科すとした。当初は選手から「リズムが狂う」と反論も出たが、目的のために機構側がやりきった。結果的には選手の意識改革に成功して、罰金制度そのものも見送りとなっている。