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<私とカラダづくり> 遠藤保仁 「30代で伸びるヤット式“ゆるトレ”」
text by
近藤篤Atsushi Kondo
photograph byAtsushi Kondo
posted2011/12/22 06:00
「『病は気から』を信じている男ですから」
――トレーニングをしていて行き詰まってしまうことはないんですか?
「ないですね。自分が気付いてないだけっていう可能性もありますけど」
――こんなにやっているのにどうして伸びないんだろうという状態になったりもしない?
「そういうときは、それが今の100%、今のオレだから、そこから上げていけばいい。その日その日が100%だって思っていれば、調子悪いもクソもないでしょ。それだけの力しかありませんでした、って素直に認めて、自分の中で整理して、繰り返し練習するしかない」
――肉体の管理で日々気を付けていることは?
「一番気を付けているのはやりすぎないこと。筋肉痛になってプレーに集中できなくなったり、サッカーそのものの練習に影響が出たりするので」
――疲労を残さない工夫はしていますか?
「全然ないです。自然に回復しないとそれに頼っちゃうので。マッサージもめったに受けないです。所属クラブでもそうですけど、代表にいる時なんて全く受けないですよ。ケガの治療で患部の周辺をほぐすことはありますけど、何のケガもなくマッサージというのは、年に数回くらいですかね。次の日になっていればよくなるだろうって」
――次の日にも残っていたら?
「それでも普通にトレーニングやります。いつかは取れるだろう、取れなかったら交替すればいいか、みたいな感じです。『病は気から』を信じている男ですから」
――昭和ですねえ。
「風邪をひいてもめったに薬は飲まないし、痛み止めを飲んでまで試合に出ようとは思わないです」
――じゃあ、ヤット流トレーニングにおいてコンディショニングの秘訣は特にないってことでいいでしょうか?
「ストイックにやっていることはゼロです。体重も気にしてないですし。ある程度食事に気を遣うことと、ある程度のストレッチくらいですかね」
――ストレッチは1日どれくらい?
「練習前、練習後、風呂上がりに必ずやってますね。それぞれ15~20分くらい。特に遠征先のホテルにいるときは長くゆっくり」
――筋トレは好きですか?
「最近好きになりましたよ。目に見えて効果が出てくればやっぱりね。攻撃の時の粘り強さとか、守備でぶつかった時に、相手のバランスは崩れているけど、自分は崩れてないとか。そういうことが増えてくればより楽しくなりますよね、サッカーが」