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大谷翔平「投手復帰Xデーは意外と…」NHK解説者が見たドジャース“わずかな弱点”とは? 「投手は抑えが」「打線のカギはエドマンと新加入の…」
posted2025/03/27 11:02

東京シリーズの試合前、外野でピッチング練習を行う大谷。小早川毅彦氏は「投手・大谷」の復調具合を現場でどう見たのか?
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph by
Nanae Suzuki
今回の開幕シリーズ2日とも、私が東京ドームを訪れた際には、大谷翔平の打撃練習は室内で行われていたようで見ることができませんでした。ただ、代わりにというわけではありませんが、私が注目したのが、大谷が外野で行っていた投球のトレーニングです。壁当て、投球練習に近いキャッチボールをしているのを見ました。
その強度、出力を見るとリハビリ的な調整はほぼ終わりに近づいているんじゃないかと。かなり良い形でボールを投げ込んでいたように見えました。しばらく前に、投手としての調整を遅らせているというようなニュースもありましたが、実はそうではなくて、当初の予定通りのペースに、状態はかなり戻ってきているのではないかと感じましたね。
大谷の投手復帰Xデーは!?
今季のドジャースの先発陣はサイ・ヤング賞2回の左腕、ブレイク・スネルを補強し、佐々木朗希も獲得しました。山本由伸、タイラー・グラスノーとビッグネームが並び、16勝したことのあるトニー・ゴンソリンも戻ってくると言われています。そうすると、大谷やレジェンドのクレイトン・カーショウも復帰を急がなくてもいいように見えるかもしれません。
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ただ、やはりMLBは試合数が多くて、シーズンは長いです。先発ローテーションがみんな体調万全で回っていくということは難しいですし、今名前をあげたビッグネームも、結局誰も昨年はフルシーズン投げていないわけです。そう考えると長い162試合が計算通りに進んでいくはずはないので、人数がいればいるほどいいということは間違いありません。そこに東京での練習を見ていると、大谷のピッチャー復活も思ったより早いというか、当初の予定通り5月頃には復帰ということもありえるのではないかと思います。
ドジャース投手陣の弱点とは
ドジャースの今季の戦い方ということで言うと、先発陣は今言ったようにそれはもう強力ですが、やはり最後に試合を締める抑えのところが、怪我人がいたりして揃わない感じがあるのが若干の不安要素です。昨シーズン後半に加入して、ポストシーズンではクローザーも務めた100マイル右腕のマイケル・コーペック、一昨年・昨年のメインのクローザーだったエバン・フィリップスがまだ戻ってきていません。
現時点では、新加入のタナー・スコットがクローザーに一番近いようですが、東京シリーズでも2戦目の9回には投げませんでした。ブルペンの起用法が上手いデーブ・ロバーツ監督が適材適所で起用していくという形で、しばらくはやり繰りしていきそうです。もちろん、本当はクローザーを固定できたほうがいいでしょうから、そこにハマる人が出てくれば投手陣は万全じゃないかと思います。