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大谷翔平は「今季55本以上打てる!」NHK解説者・小早川毅彦が東京ドームの現場で確信した「二刀流復帰でも打撃成績は落ちない」根拠とは
posted2025/03/27 11:01

東京シリーズ、カブス対ドジャース2回戦でピアーソンから本塁打を放つ大谷。小早川毅彦氏は大谷とドジャースの仕上がりをどう見たのか?
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph by
Nanae Suzuki
今回の開幕シリーズ、東京ドーム入りしてまず感じたのが、人の多さ。観客が大入り満員なのはもちろんなのですが、試合前からグラウンドにいる関係者、メディアが、私がかつて見たことがないような人数で。このシリーズへの国民的な期待というものを、そこでリアルに感じた気がします。
最大の期待を寄せられていたのは、もちろん大谷翔平選手のバッティングでしょうが、きっちりとそれに応えて2戦目でホームランを放ちましたね。追い込まれたカウントから、ネイト・ピアーソンの159キロという速いストレートに非常に上手く対応したなと思いました。
テレビで見た人たちのあいだでは、打球が天井に当たったように見えたという声があったと聞きましたが、現場で観た限りではそういう感じはしませんでした。打った瞬間に行ったな、行っただろうな、という角度に見えましたね。最前列のファンの手に当たったようだ、ということでカブスのクレイグ・カウンセル監督はリクエストを出していましたが、それで大谷の打撃自体が云々ということはないかなと思います。
左肩の負傷の影響は残っているのか?
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大谷は昨季のワールドシリーズで盗塁の際に左肩を負傷して手術を受けました。その回復具合がどうか、ということは、私も渡米してキャンプを取材したときから気にして見てきましたが、この一発をはじめとした開幕シリーズのプレーからは、その影響は全く感じませんでした。
特に打撃に関しては、オープン戦の初戦でエンゼルスの菊池雄星から打ったホームランを見た時点で、もう問題ないんだろうな、と思っていました。レフト方向への大きな一発というのは、左打者からするとやはり左手側も押し込まないといけない。あのときのスイングを見ると、左肩がしっかりとメカニクスのなかで役割を果たせていると映ったので、回復は順調なんじゃないかな、と感じていたわけです。