- #1
- #2
メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
大谷翔平「投手復帰Xデーは意外と…」NHK解説者が見たドジャース“わずかな弱点”とは? 「投手は抑えが」「打線のカギはエドマンと新加入の…」
text by

小早川毅彦Takehiko Kobayakawa
photograph byNanae Suzuki
posted2025/03/27 11:02

東京シリーズの試合前、外野でピッチング練習を行う大谷。小早川毅彦氏は「投手・大谷」の復調具合を現場でどう見たのか?
打線の注目は新加入のあの選手
打線に目を転じると、今回の東京シリーズで私が注目していたのが新加入のマイケル・コンフォートです。メッツ時代には33本塁打したこともありますし、昨季もジャイアンツで20本打っています。東京の2試合では7番に入っていました。彼以外の選手は大体は昨季の働きぶりからして、今季の様子も自分なりに想像がつくんですが、そこでこの新しく加わったコンフォートがどういうスタートを切って、他のメンバーにどういう影響を与えていくのかなと。
試合の現場でも彼に話を聞いたんですが、けっこう親日家なんです。以前日米大学野球で来日して、広島や松山でプレーしたそうで、原爆資料館を訪問した思い出なんかを話してくれました。今季ドジャースで活躍できれば、日本でも人気が出るかもしれませんね。実際、巨人とのオープン戦では1本ホームランも出ましたし、スイングを見ていると30本近く期待してもよさそうです。
フルシーズンを戦うキーマンは…
昨季のドジャースは強いて言えば外野のメンバーがやや不安定でしたが、彼が外野に定着できれば、テオスカー・ヘルナンデスとコンフォートが両翼に固定できます。そしてセンターには若いアンディ・パヘスが入るという形で落ち着くのかなと。そうなれば、今回体調不良で出場できなかったムーキー・ベッツが戻ってきても、改めてショート転向に専念できます。
ADVERTISEMENT
ただ、その青写真通りにいかなかったときにキーマンになるのが、トミー・エドマンでしょう。ベッツが不在であれば二遊間をどちらも守れますし、まだ打撃に波があるパヘスが不調なら、センターに回ってしっかりカバーできる選手です。
メジャーでは小柄ですが、昨年のポストシーズンでもいいところで打ってチャンピオンシップシリーズMVPですし、今回のカブス戦でもホームランが出ていました。しっかりスイングできる打者なので、振れば距離は出るタイプ。このあたりの選手がきっちり働いて、大谷、ベッツ、フレディ・フリーマンをサポートしていければ、今シーズンも打線は超強力でしょうね。