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ある日本代表選手が証言「監督の気持ちが伝わってくる」森保一監督“ほぼ寝ないで”朝4時に見送り…本人が語る組織論、代表チームに見せた「1枚の紙」
posted2025/03/26 11:36

NumberWebのインタビューに応じた森保一監督(56歳)
text by

木崎伸也Shinya Kizaki
photograph by
Keiji Ishikawa
サッカー日本代表、森保一監督のインタビュー。史上最速で北中米W杯出場を決めたサッカー日本代表。森保ジャパンは勝率約70%、歴代日本代表監督のなかで一番勝っているのが森保監督だ。その森保監督に聞く、なぜ朝4時に選手を見送るのか?【全3回の中編/前編、後編も公開中】
◆◆◆
日本代表の試合後、選手たちにゆっくり休んでいる暇はない。なるべく早く所属クラブに戻ってコンディションを整え、次の試合に備えなければならないからだ。
特に欧州組は慌ただしい。シーズンオフに入る場合を除き、基本的に早朝のフライトでヨーロッパへ飛び立つ。朝4時、朝6時、朝8時……ホテルを出る時間はまちまちだ。
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休めないのはスタッフも同じである。荷物の整理や梱包があるため多くのスタッフが徹夜で作業を行い、チームマネージャーらが選手をロビーで見送る。分析担当者の部屋の明かりも分析を終えるまで消えないだろう。
そしてもうひとり、ほぼ寝ない人物がいる。監督である森保一だ。
森保監督は、ホテルを出発する選手をロビーで見送ることをルーティンにしている。
ある代表選手「気持ちが伝わってくる」
森保監督は今回のインタビューでこう語った。
「まったく寝ないで行くときもありますし、時間がランダムなので少し仮眠してから行くときもあります。監督として他の仕事と重なることもあるので全部ではないのですが、可能な限り見送りに行っています。
理由を一言で言えば、感謝と敬意です。欧州組も国内組も覚悟を持って日本代表の活動に参加してくれ、クラブに帰ったら再びポジション争いをしなければならない。欧州組は移動距離が長く、時差の負担も大きいでしょう。そうやって日本のために戦ってくれている選手たちに感謝と敬意を持ち、できる限り見送りたいんです。