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日本一も「納得いかない1年だった」DeNA牧秀悟に筒香嘉智が伝えた“苦しい時のキャプテン像”とは…今季は「成長した姿を開幕戦から見せる」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byNaoya Sanuki
posted2025/03/24 11:02

キャプテンとして2年目を迎える牧秀悟が、昨季の学びと今季への決意を聞かせてくれた
「二人分の育児」をこなしてくれた夫人
「嫁さんには本当に気を遣ってもらいました。赤ちゃんが夜泣きをしても、寝室を別にするなど僕の睡眠を確保してくれたり、育児に参加したいけど、自分のことに集中できるように常にポジティブな言葉をかけてくれたりして、そこも戦うことができた要因ですね。子どもの面倒を見ながら、調子が上がらず悩む僕を見守ってくれて、嫁さんは本当二人分の育児だったと思います」
そう言うと牧は優しい笑顔を見せた。
「家族にとっても大変だったし、喜びも含め本当に印象深い1年だったので、子どもが大きくなったら絶対にこの年のことは伝えようねって嫁さんと決めているんです」
今季めざすリーダーシップと打撃とは
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さてキャプテン2年目の今季、チームの中心は紛れもなく牧である。果たしてどんなリーダーシップを発揮したいと考えているのか。
「昨年1年間キャプテンを経験して、足りない部分はたくさんありましたが、その分、自分ももっと成長できるし、チームも成長できると考えています。まずは自分がチームの“核”になること。どれだけ自分に自信を持つことができるのか。責任感をもっと持って1日1日を過ごしていきたいと思います」
昨季、波を感じた打撃に関しては、自主トレから洗い直し、再構築を試みた。
「過去の動画を見たり、まずは自分のカタチをしっかり決めるだとか、自主トレから細かい部分を直していったので、あとは実戦でどう生かしていくかですね」
オープン戦では17試合に出場し、打率.340、2本塁打、得点圏打率は.429と牧らしさを発揮した。フォームが安定し、昨季よりも脱力した状態でバットが素直に出ている印象だ。あとは本番のチャンスや緊迫した場面で、メンタルコントロールできるかが勝負になる。ただもう、昨年ほど気負ってしまう牧はいないはずだ。
「選手として、そして人間として成長をした姿を見せたいですね。とにかくリーグ優勝をして、日本シリーズを連覇することが、ファンの方々も含めベイスターズに関わるすべての人の願いでもあるので、そこを目指して開幕から最後まで走り抜けていきたいと思います。とくに開幕戦は大事な試合になってくるので、昨年学んだことを生かし、チーム一丸で勝負したいと思います」
誰もが一目を置く“キャプテン牧”の2025シーズン。果たしてどのようなリーダーシップを発揮し、横浜を熱くしてくれるのか楽しみにしたい。
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