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日本一も「納得いかない1年だった」DeNA牧秀悟に筒香嘉智が伝えた“苦しい時のキャプテン像”とは…今季は「成長した姿を開幕戦から見せる」

posted2025/03/24 11:02

 
日本一も「納得いかない1年だった」DeNA牧秀悟に筒香嘉智が伝えた“苦しい時のキャプテン像”とは…今季は「成長した姿を開幕戦から見せる」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

キャプテンとして2年目を迎える牧秀悟が、昨季の学びと今季への決意を聞かせてくれた

text by

石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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Naoya Sanuki

昨季からベイスターズの主将を務める牧秀悟。チーム・個人とも充実していたように見えたなかで実は苦悩していた、キャプテンとしての責任感、そして完全優勝を目指す今季のリーダーシップを語る!〈全2回の2回目/はじめから読む〉

「学生時代はキャプテンの言うことに皆が付いて行くだけでしたが、プロは上の世代の方々もいますし、下の子たちもいる。いろいろな野球観を持った選手たちをひとつにまとめるのは、本当に難しいと思いました」

重圧が自身の打撃にも影響した

 どうすればいいのかと悩む日々。それは牧自身の打撃にも影響した。あれほど強かったチャンスの場面で、昨季は快音が減ってしまった。打率こそ.294と高いアベレージを残したが、得点圏打率は.248と牧としては物足りないものだった。その状況や当時の心理を牧は宙を見つめ語った。

「よりチームのことを考え始めたことで、一打席の凡退に対して、重く考えすぎてしまうことがありました。今までないぐらい『ここで打っておけば……』と思ってしまい、心の波がすごく大きかったし悩むことも多かったんです。プロになって、その部分では本当に納得のいかなかった1年間だったと思います」

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 7月下旬から8月にかけてチームは9連敗を喫し、自力優勝が消滅するなど絶体絶命の状況に陥った。牧も調子が上がらなかったが、それでもリーダーとして自分を奮い立たせ、8月後半に自ら考案した『勝ち切る覚悟』とスローガンを発表したことを皮切りにチームは浮上し、ポストシーズンへと突入していく。

シーズン後半にできあがってきた「キャプテン牧」像

 そして語り草となっているのが日本シリーズで2戦落とした後の第3戦前、牧の声掛けで選手だけのミーティングを敢行したことでチームがまとまり、一気に頂点へと突き抜けたことだろう。

“キャプテン牧”が形成されたシーズン後半、自身に一体なにが起こっていたのだろうか。

「『勝ち切る覚悟』を発表したときは、自分で言うからには、姿勢で見せなければいけませんでした。悩んでいても仕方がない。まだチームも優勝の可能性を残していて、そういう意味では迷いなく自分としても行動できましたし、チームとしてもひとつになれたところはあったと思います」

 牧をサポートし、そして自信を与えてくれたのは、かつてキャプテンを務めた佐野恵太や筒香嘉智だった。

【次ページ】 筒香から学んだリーダーの“言葉力”

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