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DeNAの熱い言葉で「野球選手として再び火が灯された」阪神から現役ドラフト・浜地真澄が静かに燃やす闘志「単純に、投げる以上打たれたくない」
posted2025/02/24 11:01

2016年にドラフト4位で阪神に入団。今シーズンでプロ9年目を迎える26歳だ
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
JIJI PRESS
新たな自分を作り上げる日々――。
今シーズンから横浜DeNAベイスターズに加入した浜地真澄は、この1カ月間、沖縄県宜野湾の空の下で、ほぼ初対面の仲間たちと汗を流した。
「皆さん本当にいい人たちで、ベイスターズは『チーム』って感じがすごくするので、シーズンに入ってもやりやすいんだろうなって感じています。ピッチャーのレベルは高いですし、勝ち残るのはすごく大変でしょうが、いい刺激をもらいながら、いいメンバーと野球ができるんじゃないかと思っています」
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ゆっくりとした口調で、浜地は柔和な表情を見せて、そう語った。
現役ドラフトにショックはなかった
プロ9年目の26歳。阪神タイガース時代の2022年にはセットアッパーとして52試合を投げ、21ホールド、防御率1.14をマークし大車輪の活躍をしたが、過去2シーズンはなかなかコンディションが整わず、力を発揮できずにいた。
そして昨年の現役ドラフトでDeNAから指名を受け、新天地へと渡った。率直に、現役ドラフトで名前が挙がったとき、どのような心情だったのか。そう尋ねると、浜地はしばし考え、吟味するように言葉を選び言った。
「ショックとか、どうして自分がという気持ちはまったくなくて、どこか予感していたところはありました。ただタイガースのチームメイト全員好きでしたし、8年間過ごしたという愛着もあったので、最初は正直寂しいなと思いました。あとは一からまた人間関係を作らなければいけないという不安ですかね」
「平和な性格だけど、僕のことは舐めてる(笑)」
DeNAには浜地と同じ福岡県福岡市西区出身で、福岡大大濠高の1学年先輩である坂本裕哉がおり、また中学校の先輩には三嶋一輝がいる。
坂本は、浜地について次のように語る。
「おっとりとした平和な性格をしているんです。真面目ですけど、基本僕のことは舐めてますね(笑)。まあ仲のいい後輩ですし、野球へ向かう姿勢は真剣で素晴らしいものがあるので、一緒に戦力になれるよう頑張ります」
キャンプでは坂本の尽力もあり、徐々に新しいチームへと溶け込んでいった。