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ハマ街ダイアリーBACK NUMBER
実は昨季「想像以上に苦しんでいた」DeNA牧秀悟が告白する“重圧”と“収穫”…「よくも悪くも忘れられないシーズンになった」理由とは
posted2025/03/24 11:01

充実していたかに見えた昨シーズン、人知れず抱えていた苦悩を率直に語ってくれた牧秀悟
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
Naoya Sanuki
チームは26年ぶりの日本シリーズ制覇を果たし、個人成績でも.294、23本塁打をマーク。充実していたと見える昨季にも、牧秀悟は決して満足していない。むしろ12球団最年少の主将として苦闘していた昨シーズンから、完全優勝を目指す今季への思いまでを語った!〈全2回の1回目/つづきを読む〉
2025シーズン開幕を前に、横浜DeNAベイスターズのキャプテンである牧秀悟は、口調を強め言った。
「チーム全員、気持ちはひとつだと確信しています。昨年の秋季トレーニングからはもちろん、春季キャンプ、オープン戦を通して選手たちの目つきが違いますから」
完全優勝しなければ満たされない
燻る思いがある。昨季は26年ぶりとなる日本シリーズ制覇を果たし、歓喜の美酒に酔ったが、頭の片隅にこびり付く“リーグ3位”という事実。DeNAが今季目指すべきは、27年ぶりのリーグ優勝に加え日本シリーズ連覇。“完全優勝”をしなければ、決して心が満たされることはない。
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「皆、そのつもりでいますし、昨年経験したことが、今シーズン必ず生かされると思っています」
日本シリーズを制覇したからこそ見えた、新たな風景があると牧は言う。
「あのポストシーズン、自分はもちろんチームとして戦い方も含め今まで味わったことがないものでした。本当に負けたら終わりという状況で、勝ちに行く姿勢や準備など学びました。勝ちに行くためには、全員の意思を固めること。いかに勝利へ向かって全員が準備できるのか、チームのためになにができるのかを考えることができたと思います。この経験は今シーズンを戦う上で大きな財産になりました」
凛とした様子で牧は語った。ただこれは短期決戦だからこそ、できたことなのかもしれない。長いシーズンを戦う上でこれをいかに生かすことができるかが、今季のカギになる。