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「ジャイアンツはこんなに“練習しない”球団なんだ…」40歳落合博満が巨人初キャンプで厳しい本音「中日よりもロッテよりも…練習量は半分以下」 

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中溝康隆

中溝康隆Yasutaka Nakamizo

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photograph byBUNGEISHUNJU

posted2024/10/19 11:01

「ジャイアンツはこんなに“練習しない”球団なんだ…」40歳落合博満が巨人初キャンプで厳しい本音「中日よりもロッテよりも…練習量は半分以下」<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU

1994年2月、巨人での初めての宮崎キャンプを迎えた40歳落合博満

 軽量化された特製のハイカット・スパイクを履いて登場した落合は、ベテラン組に振り分けられたが、いきなりノックやランニングで汗を流す。室内練習場では吉村禎章に打撃のアドバイスを送り、篠塚とは笑顔でバッティング談議を交わし、2日目には原と組んでペッパー打撃も披露した。長嶋監督も「前半は“オレ流”で結構なのにねえ」とハイペース調整を心配するほどだったが、落合なりにまずは巨人のやり方に合わせているように周囲の目には映った。しかし、内心はプロ16年目で迎えた巨人キャンプの甘さに驚いていたのだ。

「ジャイアンツというのは、何て練習しない球団なんだろうと思ったよね。中日が特に練習しているというわけではないけれど、それでも中日よりかなり練習しない。我々のロッテ時代から比べれば……あのころはオレも若くて体が自由になったし、少々きつい練習をしてもつぶれないというのがあったけれど、あのころの半分以下、3分の1ぐらいの練習量じゃないかな」(激闘と挑戦/落合博満・鈴木洋史/小学館)

槙原がビックリ「落合さんが1人で鍋を食べている!」

 自分が何か言うとすぐ問題になるからと、「キャンプでは貝になる」宣言をするオレ流だったが、新たな職場環境を冷静に見極めていた。そんな元三冠王に対して、当然どんな人なのだろうとチームメイトも興味を持つ。宮崎キャンプの食事は、ホテルの宴会場にバイキングなどが用意されるが、落合はそこにまったく姿を現さず、寝ているかもしれないと部屋の近い槙原寛己が呼びに行かされたという。すると、部屋の中からはなにやら話し声と、美味しそうな匂いが漂ってきた。えっ……いったい何をやっているのだろう? そのときの衝撃を槙原は、こう振り返っている。

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