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「松木玖生、まさかのパリ五輪落選」ざわついた会見場…そのとき現場で何があった? 山本昌邦「移籍の可能性がある」“フライング発言”のウラ側
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byJIJI PRESS
posted2024/07/04 17:01
7月3日、パリ五輪のメンバー発表会見に臨んだU-23日本代表の大岩剛監督。言葉の端々に選考の難しさと選手たちへの配慮をにじませた
佐藤はU23アジアカップで好機を生かせず、序列を落とした印象だった。そのなかでの選出である。心中期するものがあるはずで、「今度こそ」の思いをパリ五輪にぶつけるだろう。
「想定外のメンバー選考」から描く勝利へのシナリオ
オーバーエイジの招集が叶わなかったCBには、西尾隆矢、木村誠二、高井幸大が選ばれた。3人の間に決定的な序列は見つけにくいが、U23アジアカップで実力を示した高井は、192センチのサイズに加えて攻撃の起点にもなれる。相手を見ながら縦パスを差し込めるのは、所属する川崎フロンターレで長くプレーした谷口に似たセンスを感じさせる。
高井と木村は、U23アジアカップで連携を深めた。木村と西尾は、同学年で長く意思疎通を図ってきた。スタメンはこのふたつのパターンから、192センチの高井と186センチの木村の組合せが有力だ。
メンバー選考の大前提は、「五輪でいかに戦うか、どうやって勝利を手繰り寄せるか」というものである。今回選んだ18人による勝利へのシナリオとは、果たしてどのようなものか。想定外もあったからこそ、大岩監督のマネジメントが興味深いのだ。