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サッカーパリ五輪代表18人の起用法「4-3-3の2ポジションでプレー可能」な重要人物は…取材記者が“選考前ラストマッチ”からいち早く予測

posted2024/07/05 06:01

 
サッカーパリ五輪代表18人の起用法「4-3-3の2ポジションでプレー可能」な重要人物は…取材記者が“選考前ラストマッチ”からいち早く予測<Number Web> photograph by JIJI PRESS,NumberWeb

パリ五輪に臨む18人。主戦フォーメーションとなる4-3-3で戦う場合、重要人物となりそうなのは誰?

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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 五輪の大舞台に挑む若きパリ世代。ベースフォーメーションである4-3-3で見た場合に、限られた18人枠の中で重要人物となりそうなのは誰か。強化試合など現地取材を進める記者が展望する。

 サプライズなし、オーバーエイジもなし。パリオリンピックに臨む18人はこれまでの流れから見て至極妥当で、手堅いメンバーとなった。

松木落選について大岩監督が口を閉ざす一方で山本氏が

 4月から5月にかけて行われたアジア最終予選を兼ねたU-23アジアカップの決勝前、大岩剛監督は「この大会はこの大会。オリンピックとは別のもの」と話していた。決勝前の段階で五輪出場権を獲得し、あとはアジアでのタイトルを獲るという段階だった。アジアカップまではこのメンバーで、オリンピックに向けてはあらためてメンバー争いが始まる、というように聞こえた。

 だが蓋を開けてみれば18人中16人がそのアジア予選メンバーで、残る2人もアジア予選に参加できなかっただけで、この代表活動の常連だったメンバーだった。

 オーバーエイジに関しては6月のアメリカ遠征中でもなお「まだどうなるか全くわからない」と大岩監督は悩ましさを打ち明けており、最後の最後まで交渉を続けたのは本当のことだろう。メンバー発表会見でも「ご存知の通りいろいろと制限がある」とだけ話し、苦労のあとをにじませた。

 会見での大岩監督の発言と表情は固く、面白さとはほど遠いものだった。この手の場で、いつも通りの大岩監督ではあるのだが、余計なことを言わないようにするという気遣いが、ひときわ伝わってきた。記者としてはもう少し踏み込んで具体的な発言をして欲しいのだが、あくまで鉄壁を崩さなかった。また、こと移籍の話となるとクラブ側との兼ね合いもあり言及する難しさもあるのだろう。

 松木玖生の落選について複数の記者がさまざまな形で聞き、大岩監督が受け流したにも関わらず山本昌邦ナショナルチームダイレクターが「補足を」として自ら「移籍の可能性が理由」と説明してしまった場面に苦笑するしかなかったのは見ている側だけではないはずだ。

4-3-3に当てはめてベストメンバーを考えると

 さて、この18人から五輪での戦いを予測するにあたり、参考になるのは最後に行われた6月11日のアメリカ戦だと考える。

 なぜなら、五輪当確と思われていた鈴木彩艶も松木もこの試合に出場しなかったからだ。鈴木でなく小久保玲央ブライアンがフル出場したことについて、大岩監督は、少し不思議な表現をしていた。

【次ページ】 4-3-3に当てはめて考えると(フォーメーション図あり)

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大岩剛
小久保玲央ブライアン
半田陸
西尾隆矢
高井幸大
大畑歩夢
藤田譲瑠チマ
山本理仁
荒木遼太郎
三戸舜介
斉藤光毅
藤尾翔太
パリ五輪

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