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立浪監督の「野手の目利き」は確かだった? 中日の“二遊間論争”に決着をつけた村松開人23歳「いきなり打率2位浮上」激変のきっかけ
posted2024/05/29 17:00
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph by
Kiichi Matsumoto
中日の村松開人が、交流戦が開幕した5月28日に規定打席に到達した。打率.318はサンタナ(ヤクルト)に次ぐリーグ2位。これまではスポーツ紙などの打率ランキングに名前は載っていなかったが、一気に首位打者争いに参戦した。
「周りから言われていたので規定打席のことはわかっていましたが、それが目標ではないので意識することはありません」
2年目の「激変」理由は…
静岡高から明大をへて昨年ドラフト2位で中日に入団した。チームの二遊間は手探りだった昨シーズンだが、出場98試合、打率.207、10失策と攻守にプロの壁に苦しんだ。
ところが2年目は激変。開幕スタメンこそ譲ったものの、打撃好調をキープ。5月3~5日のヤクルト戦では、球団タイ記録となる8打席連続安打を含む14打数12安打と、大学時代に活躍した神宮でおもしろいように安打を量産した。
グリップを頭の高さまで上げて構え、右足を高く挙げて打つ。シルエットを見れば、元巨人の高橋由伸に似ている。実際、今年1月の自主トレで師事した安福一貴トレーナーは、現役時代の高橋も指導している。
メンタルも安定
「真似ようとしたわけではないんです。強い打球を打つために(すり足ではなく)高く挙げよう。それが出発点です。そうすると、構えも高い方がバットが出やすい。その結果として由伸さんに似てきたのかなと。もちろんいいところは盗んで生かせるように、由伸さんの打撃を映像で見て、参考にはしています」