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格闘技PRESSBACK NUMBER
「体重33kg減」108→75kg大変身、柔術で世界一…強すぎる“異色の吉本芸人”、ガリットチュウ福島がホメる“意外な俳優”「元V6岡田准一さんは僕よりも柔術をやってます」
posted2025/04/13 11:10

ガリットチュウ福島善成(47歳)。5年前から柔術を始め、世界大会、ヨーロッパ大会で優勝している
text by

布施鋼治Koji Fuse
photograph by
Tadashi Hosoda
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かつてヒクソン・グレイシーは“400戦無敗の男”として脚光を浴びた。本業はお笑いのガリットチュウ福島も、柔術家として国内では公式戦無敗の記録を更新中だ。しかも、その強さは圧倒的で、「(国内では)まだ1ポイントもとられていない」と豪語する。唯一の敗北は世界初挑戦となった『ワールドマスター2022』の準決勝のみ(3位)。それ以外は海外での大会でも連戦連勝なのだ。通算戦績は23勝1敗(25年3月現在)。一介の芸人がなぜこんなに強いのか。その理由を尋ねると、福島の答えはふるっていた。
「出稽古に行くと、次から次へと『お願いします!』と練習相手がやってくる。しかも、僕の練習をみんな見ているし。仮に僕から一本とったら、練習後の一杯で『俺、ガリットチュウから一本取ったよ』とネタのひとつにされるんでしょう。それがイヤで、こっちも『やってやる!』という気持ちで挑んでいたからだと思います」
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続けて、もうひとつ強くなった要因をあげた。
「僕、力がちょっと強いということもあって、自分でイメージした技が結構かかる。僕の中では全てオートモードなんです」
──オートモード?
「相手に押さえ込まれそうになっても、押さえ込まれない。自分の体が勝手に動いて(笑)。ホント、そうなんです。『(ピンチに陥って)もうダメだ』と諦めかけたら、足が(相手との間に)入ってはがしている」
練習はほぼ毎回、湘南の自宅から池袋にある道場・トライフォースまで片道50分ほどかけて通う。練習時間は1回90分。練習のテーマを決めるときもあるが、「まあほとんどは、ぼんやりとやっていますね(笑)」。
出場する大会が決まると、練習仲間に「俺、ぶっちぎりで優勝するから」と宣言する。
「勝手なイメージですけど、ギリギリ優勝するなんていったら、たぶん3回戦負けですよ。ぶっちぎりと言ったら、たぶんギリギリでも優勝できると思ったので(笑)」
「アメリカで300万人!」増え続ける競技人口
柔術家としてガリットチュウ福島の名が一躍世に広まったのは、2023年夏、米国ラスベガスで行なわれた『IBJJF(国際ブラジリアン柔術連盟)ワールドマスター柔術選手権2023』(マスター4〔46歳~50歳〕青帯ライト級)で優勝したことがきっかけだった。