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「本当にあの…」松井稼頭央監督が11秒も黙った“ある質問”…電撃休養、西武・松井監督「最後の1日」 ひとりで責任を背負い続けた指揮官の去り際 

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中島大輔

中島大輔Daisuke Nakajima

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posted2024/05/27 17:21

「本当にあの…」松井稼頭央監督が11秒も黙った“ある質問”…電撃休養、西武・松井監督「最後の1日」 ひとりで責任を背負い続けた指揮官の去り際<Number Web> photograph by JIJI PRESS

26日、休養が発表され取材に応じる西武・松井稼頭央監督。去り際に語ったラストメッセージとは――。

最後に告げたメッセージ

「もちろん勝ちに結びつけることができなくて、そこは申し訳ないと話したし。一緒にやれて、もちろんもっとやりたかったですし。結果の世界なので、残りも含めてですね、頑張ってほしいということは伝えました」

 就任2年目、45試合終了時点で15勝30敗。事実上の途中解任。無念さは否めないだろうか。

「結果としてこう出ているわけですからね、そこは。さっきも言いましたけど、その思いをもって受けさせていただいているので。もちろん、もっとできたとかいろいろ思われるかもわかりませんけど、そのとき、そのときで自分の中ではベストを尽くしてきましたから」

 早口な松井監督に戻っていた。まるで自分に言い聞かせているかのようにも感じられた。

 6分強の囲み取材は最後、この日2度目の「ノーコメントでいいですか」で終わった。GMと交わした会談について聞かれたときだけ、松井監督は発言を控えた。

 球団広報が「よろしいですか?」と取材終了を告げると、愛車に乗り込む前に松井監督は一礼した。

「すいません、ありがとうございました、いろいろ。また、若い選手が頑張ってくれると思うので、お願いします」

 報道陣、そして最後の見送りに来た10人程度の球団スタッフに見送られ、松井監督はベルーナドームを去った。

 選手はもちろん、チームの誰のことも責めずに、指揮官として責任を負う。最後の最後まで、松井監督らしい姿だった。

<前編とあわせてお読みください>

#3に続く
まさかの電撃休養「松井ライオンズ」とは何だったのか? “シーズン100敗ペース”低迷を招いた「新外国人問題」「現場とフロントのズレ」

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