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まさかの電撃休養「松井ライオンズ」とは何だったのか? “シーズン100敗ペース”低迷を招いた「新外国人問題」「現場とフロントのズレ」

posted2024/06/05 11:01

 
まさかの電撃休養「松井ライオンズ」とは何だったのか? “シーズン100敗ペース”低迷を招いた「新外国人問題」「現場とフロントのズレ」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

スター選手が満を持して指揮官となったが、青年監督として思わぬ辛酸を嘗める経験となった

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中島大輔

中島大輔Daisuke Nakajima

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Nanae Suzuki

 5月26日、交流戦を前に松井稼頭央監督が休養となり、渡辺久信GMが監督代行となった西武ライオンズ。指導経験を積み、満を持して一軍の指揮官となったレジェンドが率いた1年半とは何だったのか。その歩みを振り返り、残された課題を読み解く――。(全2回の第1回)

 5月28日に開幕した交流戦から指揮をとる渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM)兼監督代行の下、西武は中日、巨人との最初の2カードを3勝3敗。45試合終了後の監督交代という“劇薬”に選手たちは危機感を強める一方、すぐに結果が著しく変わったわけではない。

 ペナントレースはまだ折り返し地点に達していないなか、果たして最下位・西武は巻き返すことができるだろうか。

シーズン100敗ペース

「これは松井監督だけの責任じゃないですし、私もチームを全体的に見る立場として非常に申し訳ない。そして責任を感じているところであります」

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 松井稼頭央監督の“電撃休養”が発表された5月26日、就任会見で渡辺GM兼監督代行が言ったように、プロ野球チームの成績は監督の手腕だけで決まるわけではない。試合では投手対打者の勝負を繰り返すという競技特性上、個々の力量が勝負の行方に大きな影響を及ぼす。

 ゲームで“駒”となる選手たちをいかに集め、発展途上の選手をファームでいかに育て上げていけるか。チームの戦力を大きく左右するのは編成と育成だ。

 一軍にベンチ入りする26選手に実力をどう発揮させ、1つでも多く勝利を手繰り寄せるか。そのマネジメント能力と采配こそ、一軍監督に求められる手腕と言える。

 以上を踏まえ、改めて“松井ライオンズ”を振り返ってみたい。

 以下は、松井監督が2年目に休養となるまでのチーム成績だ。

 2023年:65勝77敗1分、勝率.458

 2024年:15勝30敗、勝率.333

 2年合計:80勝107敗1分、勝率.428

 昨年パ・リーグ最下位の日本ハムが勝率.423だったので、松井監督の下で西武はそれくらい勝てなかったと言える。特に今季は低迷し、“100敗”ペースで負けを重ねた。

最後の取材で松井監督が頷いた質問

 では、それだけ黒星を喫したのはどこに原因があったのだろうか。

【次ページ】 渡辺監督代行の言葉が示唆する2つの問題点

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