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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「阪神vs巨人は野球版クラシコ。西成よりサンパウロの方が危険」ブラジル人記者が驚く“関西ラテン気質”「ケマリにタコヤキ、ヤタガラスも…」
posted2024/05/17 18:05
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Hideki Sugiyama
3月中旬から約3カ月間の予定で日本に滞在しているブラジルのスポーツメディアきっての日本通チアゴ・ボンテンポ記者(38)が、相変わらず凄まじいペースで日本のフットボールの試合を観戦し、各地を訪れて日本の歴史、文化、食を堪能している。
そのチアゴ記者、4月には関西方面を探訪し、スポーツや関西の文化、メンタリティーを深く知ろうとしている。セレッソ大阪、ガンバ大阪のJリーグ観戦はもちろんのこと、京都で蹴鞠奉納を見学し、日本のフットボールのシンボルである八咫烏(ヤタガラス)を祀る熊野本宮大社(和歌山)を訪問。さらには、フットボールとの比較の意味もあって野球の試合(甲子園球場での阪神対巨人)を観戦している。
今回はまず、関西来訪の際に訪れたスタジアムの印象、さらには野球観戦や蹴鞠など日本の伝統文化体験について聞いてみた。
パナスタにサンガ新スタ、ノエスタもイイね
――関西で訪れたスタジアムで印象に残るのは?
「ガンバ大阪のパナソニックスタジアム吹田。スタンドとピッチが近く、スタンドの角度も絶妙で、とても見やすい。日本で最高のスタジアムの一つじゃないかな。京都サンガのスタジアムは『パナスタの小型版』という感じで、ここもいい。
ノエビアスタジアム神戸で、試合前、神戸のクラブ・ソング(メロディーは「愛の賛歌」)を聞いたときは、鳥肌が立った。スタンドの前の部分が屋根に覆われており、歌声が反響して、感動的だった」
――野球の試合も見に行ったそうですね。
「4月17日、甲子園球場で阪神対巨人の試合を見た。今年100周年を迎えるという日本で最も由緒あるスタジアムで、日本プロ野球のクラシコ(伝統の一戦)を見ることができて、素晴らしい経験だった」
――ブラジルにはプロ野球がなく、競技人口も少ないので、ほとんどのブラジル人は野球のルールを知りません。試合を見ていて、何が起きているのか理解できましたか?
「大体のルールを勉強して行ったんだ。阪神が2点を守り切って勝ったんだけど、巨人も多くのチャンスを作って、緊迫した好ゲームだった。ファンの盛り上がりも大変なものだった」
阪神ファンは熱狂的で好感を抱いたよ
――野球の応援をどう思いましたか?