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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
サッカー五輪代表「OAの3枠」の本命は誰か?「筆頭候補は板倉滉27歳、2人目は…」攻撃力重視ならオランダで得点量産中“あのFW”も
posted2024/05/10 17:27
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
過去にもオーバーエイジを採用してきた日本
さて、大岩剛監督は誰を選ぶのか。
そもそも、招集するのだろうか。
パリ五輪のオーバーエイジである。先日のアジア最終予選まではU-23世代で戦ってきたが、パリ五輪では24歳以上の選手を3人まで招集できる。
オーバーエイジを招集するか否かは、チームの目標からの逆算で決まる。
23歳以下の選手にできるだけ経験を積ませる、1人でも多く試合で使うことを目的とするのか。
それとも、チームの成績を求めるのか。
2000年のシドニー五輪以降、日本はチームの成績を求めてオーバーエイジを採用してきた。08年の北京五輪は23歳以下の選手だけで戦ったが、反町康治監督(当時)はオーバーエイジの招集を検討している。招集を打診した選手の所属クラブと調整がつかなかったり、招集を見込んだ選手が体調を崩したりしたため、オーバーエイジ枠を使えなかったのだった。
チームの成績を求めるスタンスは、今回も変わらないだろう。グループステージを突破して準々決勝、準決勝と戦っていく経験は、W杯につながっていく。勝ち上がることが、U-23世代の将来を明るく照らす。チームの可能性を拡げる存在として、オーバーエイジを招集することに疑問はない。
最優先したい守備の安定…筆頭候補は板倉滉か
では、誰を呼ぶべきか。
選考のポイントは三つある。
チームの背骨となるセンターラインを強化する。
人材が手薄なポジションを強化する。
3人のうち少なくとも1人は、五輪経験者とする──。
大岩監督のチームの人材を見ると、CBにオーバーエイジを2枚置きたくなる。最終予選5試合に先発した19歳の高井幸大(川崎フロンターレ)がスケールの大きさを感じさせた一方で、最終ライン中央は底上げの必要性を感じさせたからだ。
板倉滉(ボルシアMG)はぜひとも招集したい。
21年の東京五輪と22年のカタールW杯に出場し、森保一監督の第二次政権下でもCBのレギュラーとして起用されている。個で「守り切る」力に加えて、攻撃にも関われる。リーダーシップも期待できる27歳は、オーバーエイジの筆頭候補と言っていい。