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涙のドジャース佐々木朗希、不振のナゼ「球速・回転数不足+スプリットのストライク率24.1%」で窮地…対照的な「無四球好投」は今永昇太と誰?

posted2025/04/02 17:22

 
涙のドジャース佐々木朗希、不振のナゼ「球速・回転数不足+スプリットのストライク率24.1%」で窮地…対照的な「無四球好投」は今永昇太と誰?<Number Web> photograph by Harry How/Getty Images

メジャーデビューから2試合、制球に苦しんでいる佐々木朗希。本来のポテンシャルを放つ時は来るか

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 わずか2試合目の登板で、ドジャースの佐々木朗希は、窮地に陥ったように思える。ここまでの不振は、想定外ではなかったか。今季3月30日までの成績。カッコ内は投球数とストライク数。

全117球のストライク率48.7%、組み立てに苦しんだ

〈佐々木朗希/ドジャース〉
2025年 2登0勝0敗4.2回4安0本9球5振 率5.79
3月19日カブス戦 3回1安0本5球3振 責1(56-25)
3月29日タイガース戦 1.2回3安0本4球2振 責2(61-32)

 2試合、117球を投げてストライクはわずか57球。ストライク率は48.7%、先発投手の場合、悪くても60%はないと試合を組み立てることができない。

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 もともと佐々木は100マイル(約160.9km)の剛速球を持ちながら、制球力があることが最大のウリだった。その制球力が安定していないのだから、苦労するのは当然だ。東京シリーズも含めた2試合の投球を詳細なデータで見ていこう。

【3月19日カブス戦】PCA=ピート・クルー・アームストロング
1回
ハップ 左飛
鈴木誠也 空三振(ファウルチップ)
タッカー 中飛
2回
ブッシュ 四球
ショウ 遊直
(ブッシュ盗塁)
スワンソン 四球
PCA 遊直(併殺)
3回
ケリー 一ゴロ
バーティ 三塁内野安打
(バーティ盗塁)
ハップ 四球
鈴木誠也 四球
タッカー 四球 押し出しで失点
ブッシュ 見三振
ショウ 空三振
投球数56球 ストライク25球/率44.6%

・球種別データ
フォーシーム37球(66.0%)ストライク19球/率51.4% 被安打1
平均球速 157.7km/h 平均回転数2058rpm
スプリッター15球(26.8%)ストライク3球/率20.0% 被安打0
平均球速 136.0km/h 平均回転数512rpm
スライダー4球(7.1%)ストライク3球/率75.0% 被安打0
平均球速 136.7km/h 平均回転数1838rpm

 キャンプ中は球速が上がらず周囲を心配させたが、メジャーデビュー戦はいきなり100マイルの速球を4球続けて投げた。しかし2回以降は球速が落ち、スプリッターはわずか3球しかストライクが入らず、押し出しで失点した。3回で降板。

タイガース戦での苦戦をデータで振り返ると

 続いて、ドジャースタジアムでの初陣となったタイガース戦である。

【次ページ】 最速が155.9キロ、スプリッターのストライク率も

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