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「浦和0-3マンC」衝撃の完敗を選手以上に痛感すべきは…“クラブW杯で本気の欧州メガクラブを倒す気概”がレッズ、そしてJリーグ勢にあるか
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph by Lars Baron-FIFA/Getty Images
posted2023/12/21 11:03
マンチェスター・シティ相手に完敗を味わった浦和レッズ。クラブ全体として教訓とすべきこととは
「入場のときにベルナルドと並んだら、僕と同じくらい細いんです。だから、本当に体格は関係ないんだなって。やっぱり技術と認知と判断のところから逃げちゃいけない。今日の試合はこれからのサッカー人生にすごく生かせると思いましたし、すごく良いモチベーションになりました」(小泉)
「とんでもない疲労感というか。あの短い時間で、今までのサッカー人生で味わったことのない疲労感を感じました。その中でも勝負する場面があったら、ウォーカーに対して仕掛けるとか決めていたんですけど、ちょっと残酷だったです。やっぱり強かったです。オープンな展開になったら、手が付けられない感じでした」(荻原拓也)
「(ジャック)グリーリッシュも、ベルナルド・シウバも本当に持ち方がいいなと思いました。ピッチで一緒に戦っていて、すごく勉強になった。普段プレミアの映像を見ているだけではわからないというか、体感して初めてすごくいい選手だなと思ったんで。自分も真似できるところがすごくあるなと思います」(大久保智明)
世界との差を認識し、活かさなければいけない立場は?
だが、最も世界との差を認識し、今後に活かさなければならないのは強化部――浦和におけるフットボール本部だろう。
2022年のアジア王者である浦和はすでに、大会がリニューアルされ、32チームが参加する25年夏のクラブワールドカップ出場を決めている。
そこへは同じく、シティ、チェルシー、レアル・マドリー、バイエルン・ミュンヘン、パリ・サンジェルマン、インテルといった強豪クラブがすでに出場権を得ている。1年半後にはこれらメガクラブとの対戦が待っているのだ。
20年に「3年計画」を立ち上げた浦和は大槻毅監督、リカルド・ロドリゲス監督、マチェイ・スコルジャ監督を登用してチームのスタイルを整理し、一定の成果を収めてきた。
その流れが継続され、新シーズンからはノルウェー人のペア・マティアス・ヘグモ監督の就任が決定している。
ここから目指すべきは、国内で勝つチーム作りではない。1年半後のクラブワールドカップでグループステージを突破し、ベスト8に食い込めるようなチーム作りである。